裸、奇面、蛙飛び、罵倒……日本全国「奇祭」まとめ
2月6日、岩手県奥州市で「黒石寺蘇民祭」が開催されます。この祭りは数年前、ひげ面で胸毛の濃い中年男性が吼えている写真を載せた宣伝ポスターをめぐり、JR東日本が「不快感を与える」として掲示を拒否したことで話題になりました。いわゆる伝統的な裸祭りです。 祭りといえば花火やみこしを思い浮かべますが、日本の伝統的な祭りの中には「奇祭」と呼ばれる一風変わったものも存在します。日本全国で催される「奇祭」をいくつか列挙してみましょう。
黒石寺蘇民祭(岩手県奥州市)
蘇民祭は全国にある祭りですが、「黒石寺蘇民祭」は選択無形民俗文化財にも指定されている裸祭りです。一連の行事のハイライトである「蘇民袋争奪戦」では、裸男たちが午前5時から2時間あまり、東西の豊作を占う「袋の締め口」をめぐって争います。争奪戦の参加者は男性に限られ、以前は全裸で行われていましたが、観光客の増加にともない、2008年からは下帯と足袋の着用が義務付けられるようになりました。2月6日(木)に行われます。
儺追神事(愛知県稲沢市)
「国府宮のはだか祭」として有名な「儺追(なおい)神事」は、数千人の裸男が参加する大規模な祭り。祈祷とくじ引きで1名だけ選出される神男に触れれば厄落としができると信じられ、壮絶な肉弾戦が繰り広げられます。その凄まじさは、裸男の渦に向かってかけられる水が湯気となって立ち上るほどとされています。今年の開催日は2月12日。
ほだれ祭(新潟県長岡市)
新婚1年未満の「初嫁」が、みこしにまたがって村を練り歩く祭りです。「奇祭」であるゆえんは、みこしが高さ2.2メートル、重さ約600キロの巨大な男根形 をしたご神体「ほだれ様」としてまつられているため。道祖神のひとつである「ほだれ様」は、五穀豊穣や、安産、子宝といった実りの神様として信仰されています。毎年3月第2日曜日(今年は3月9日)に催されています。
豊年祭(愛知県犬山市)
女性をモチーフにした祭りも存在します。大縣神社内の摂社である姫之宮は古来より女性の守護神としてたたえられ、縁結びや、安産といったご利益があるとされている神社。そんな姫之宮の豊年祭は、「おそそ祭」とも呼ばれ、女陰をかたどった山車や、女性器の扮装をした女性行列が見られます。毎年3月15日に開催。