『海に眠るダイヤモンド』杉咲花、告白シーン秘話 神木隆之介と「より生々しく…とアイデアを共有」
俳優の神木隆之介が主演を務める、TBS系日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』(毎週日曜 後9:00)。端島で鉄平と心を通わせつつある朝子を演じる杉咲花。現代では、旧姓でもあるいづみ(宮本信子)として登場し、物語の要となる役どころだ。ここでは、杉咲が演じる際に大切にした視点や心の内をお届けする。 【写真】 “息子”を抱っこする池田エライザ ――これまでの放送を見ての感想を教えてください。 誰かの隣にいようとする気持ちや信念を持って何かに取り組むこと、失敗があっても前を向いて懸命に生きることの美しさが描かれた人間讃歌のような本作に、痺れるほどの活力をいただいています。 ――現代のいづみを演じる宮本信子さんのお芝居とリンクさせたことはありますか? 一度、現代パートの撮影現場を見学させていただいことがあったのですが、宮本さんがそこにいらっしゃるだけで匂い立ってくる人生の厳しさや歓び、憂いのようなものに圧倒されてしまったんです。そのとき、外見的に何かを寄せていくというアプローチでは到底バトンをお渡しすることができないと痛感しました。いづみさんのなかに流れるリズムや趣のようなものを少しでも取り入れられたらいいなと思いつつ、何より朝子という人の悲しみや楽しみをひも解いて、命いっぱいに演じることに集中しようと心に決めました。 それからしばらくしたとき、“髪を耳にかける”という仕草を宮本さんがリンクさせてくださっているとお聞きして、とってもありがたくうれしい気持ちになりました。 ――鉄平たちよりも少し年下という設定の朝子。脚本・野木亜紀子さんからも「年下感を出してくださっていて感激している」とコメントがありました。朝子を演じるうえで大切にしていたことは? そんなお言葉をいただけてすごくうれしいです。朝子の視点は、自分自身の生活や家族、島の人々、そして鉄平といった、とても個人的なところに向けられているように感じたんです。端島という小さな島のなかで生まれ育ち、食堂の娘として毎日を忙しなく勤しんできたからこそ、そこから一歩外に出た世界のことをまだ知らないピュアネスな部分。それは百合子(土屋太鳳)や鉄平、賢将(清水尋也)に守られてきた部分でもあって。人々との関わり合いを通して、朝子という人物がより瑞々しく映るように演じられたらと思っていました。