大島光翔、明治大学スケート部主将として大学最終年の全日本で挑むのは二人三脚で歩んできた“父に捧げるプログラム”
12月20日から開幕する全日本フィギュアスケート選手権。 今年の東日本選手権で2年ぶりの優勝を果たした大島光翔(21)は、明治大学スケート部主将として大学ラストイヤーを迎えた今季、5度目の全日本に挑む。 【写真を見る】スケートをはじめた2歳の頃の大島光翔 そんな節目の1年、フリーのプログラムに選んだのは『Desperado』。選曲に込めた大島の思いに迫る。
東のエンターテイナーと呼ばれるまで
コーチでもある父・淳さんに連れられて、2歳の頃、初めて氷の上に乗ったという大島。 父・淳さんは選手引退後にアイスショーなどプロスケーターとして活躍した。 親子二人三脚で腕を磨き、小学5年生のときに全日本ノービス選手権で3位になるなど頭角を現した。 その後、中学・高校と結果が振るわず苦しい期間が続くも、再び花開いたのは2020-21シーズン。全日本ジュニアで5位となり、全日本選手権へ初の推薦出場となった。 大島の持ち味は、人々を楽しませるエンターテイナー性だ。 ファンから愛称“スタァ”と呼ばれる大島は、数々の個性的なプログラムを滑ってきた。 2021年のショートで『Real?by MIYABI』を滑ったことをきっかけに、大島にしか滑ることができない世界観で数々の観客を楽しませている。 記憶に新しいのは、昨季のショート『スーパーマリオブラザーズ』だ。 一度聞けば忘れられなくなるほどの特徴的な音楽に合わせたコミカルな動きで強烈な印象を残し、衣装も手作りするなど、彼を象徴するようなプログラムとなった。 “東のエンターテイナー”と呼ばれていることについて尋ねると、「そういっていただくのは本当にありがたいことで、照れくさいところもありますが、いつかは“日本のエンターテイナー”って言ってもらえるような、そんなようなスケーターになれれば」と語る。 見ている人を楽しませる精神は、見た目にも現れている。 「自分が自分らしくいれる色」と表現する赤色を大島は、常に身につけている。 「自分のアイデンティティーのうちの1つとして、自分が一番自信を持っていられる色。赤は自分の気分も上がりますし、自分らしくいられるということが一番強いです」 自分らしさを追求し、常にポジティブで周りを元気にさせる大島は今年、所属する明治大学スケート部の主将となった。