タコの「頭のよさ」が凄すぎる…「日本一のタコ博士」が驚愕した《触覚》と《視覚》、ハイレベルな知覚の世界
タコは視覚情報と触覚情報を繋げて考えられる!
タコは無脊椎動物ですが、クロスモーダルの能力を持っています。 ボールの模型を薄い白い紙でおおってタコに見せ、これに触るとご褒美でエビをあげます。ボール模型は白い紙でおおわれているので見ることはできませんが、紙の上から触ることで形が分かります。同じことを十字模型でも行うと、タコは模型の紙の上から触るだけで区別できるようになります。 続いて同じタコに、ギューと触るとスポンジのように形が変わってしまうボール模型と十字模型を用意して見せます。触ると形が変わるので、タコには見る情報しかありません。それでもタコはふたつの模型を区別することができます。 白い紙でおおわれていて見ることができない模型を触って覚えたタコは、触ると形が変わってしまう模型を見るだけで「ああボールだな」「ああ十字だな」と分かったのです。 つまり、見る情報から触る情報が引き出されたのです。タコは「視覚の動物」であり「腕で考える動物」という二刀流なのです。 さらに知りたい…<まさか、こんなことまでできるとは…!海の賢者「タコ」を調べた結果、分かった「意外すぎる能力」>ではタコの驚くべき能力の秘密に迫ります。
池田 譲(琉球大学理学部教授)