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妊娠中は血糖値が上がりやすい!? 「妊娠糖尿病」について産婦人科専門医が解説

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Medical DOC

糖尿病といえば、膵臓のβ細胞というインスリンを作る場所が壊されることによって起こる1型糖尿病と、生活習慣の乱れが原因で起こる2型糖尿病がよく知られているところです。しかし、日本産科婦人科学会専門医の稲葉先生によると、妊娠が原因で発症する「妊娠糖尿病」もあるとのこと。「妊娠と血糖値にはどのような関係があるのか」、「赤ちゃんに影響するのか」、「出産すると治るのか」など、妊娠糖尿病の実態について取材しました。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]

【この記事の監修医師】 稲葉可奈子先生(予防医療普及協会) 医師・医学博士・日本産科婦人科学会専門医。予防医療普及協会 顧問。2008年京都大学医学部卒業、京都大学医学部附属病院での初期研修ののち、産婦人科へ進路を決め、東京大学医学部附属病院、三井記念病院を経て、東京大学大学院にて医学博士号を取得。現在、関東中央病院産婦人科に勤務。

妊娠中は血糖値が上がりやすくなっている

編集部: 妊娠中に、糖尿病を発症することがあると聞いたことがあるのですが、本当でしょうか? 稲葉先生: 本当です。妊娠中は「妊娠糖尿病」という病名になり、みなさんがイメージしている「糖尿病」とは違います。妊娠すると、必ず血糖値の検査を行い、その結果で診断します。「妊娠糖尿病」とは、妊娠中に発症した軽い“糖代謝異常”です。 編集部: 一般的な糖尿病とは違うのですか? 稲葉先生: 妊娠中にみつかった明らかな「糖尿病」と妊娠糖尿病は区別しています。“妊娠中にみつかった明らかな「糖尿病」”というのは、妊娠以前から「糖尿病」だったかもしれない、というケースです。 編集部: 詳しく教えてください。 稲葉先生: もともと「糖尿病」と診断されている人が妊娠した場合は、「糖尿病合併妊娠」といいます。自分が糖尿病であると気づかないまま妊娠したケースですね。妊娠前の状態を確認することはできませんが、診断されていないだけでもしかしたら妊娠前から糖尿病だったか、妊娠が原因で「妊娠糖尿病」になったかで区別するのです。 編集部: 違いについてわかりました。しかし、どうして「妊娠糖尿病」になるのですか? 稲葉先生: “糖代謝異常”というのは、血糖値の調節がうまくいかなくなった状態のことです。血糖を下げる“インスリン”の働きが、胎盤から分泌されるホルモンにより妨げられたり、胎盤からインスリンを壊す酵素が出たりするため、妊娠中はインスリンの働きが抑えられ、血糖値が上がりやすくなるのです。 編集部: 妊娠糖尿病は、出産後に治るのですか? 稲葉先生: 妊娠糖尿病であれば、出産後は治ることが多いですね。産後6~12週間後にもう一度検査をして、治っているかどうか確認します。ただ、妊娠糖尿病の方は、そうでない方に比べて、将来、「約7倍糖尿病になりやすい」といわれています。そのことを頭の片隅に覚えておいて、普段から食生活に気を使ったり、運動をしたりすることをおすすめします。

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