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「刃牙」回し蹴りのモデルは力石徹に続き伝説の男・山崎照朝だった 格闘漫画家・板垣恵介さんが本紙に初告白!!

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中日スポーツ

夢の対談が実現

 「刃牙」の回し蹴りのモデルは山崎照朝だった! 格闘漫画「刃牙(バキ)」シリーズの作者、板垣恵介さん(63)と極真空手の全日本選手権初代王者で格闘技評論家の山崎照朝さん(73)が「回し蹴り」や「実戦」をテーマに対談した。少林寺拳法を学び、アマチュアボクシングで国体出場、自衛隊の第一空挺(くうてい)団に所属した実戦派の板垣さん。漫画「あしたのジョー」に登場する力石徹のモデルにもなった山崎さん。二人の格闘技論をたっぷりお届けします。(取材・構成=森合正範)  漫画家人生を左右した一枚の写真。それは山崎さんが放つ左の上段回し蹴りだった。「刃牙」シリーズを描く上でも“背骨”になっている。  板垣「高校時代、雑誌の写真を見て、それまでの回し蹴りと印象が違ったんです。腰の向きが山崎さんだけ少し後ろ側を向いていてね。しなやかでむちみたい。何度も写真を見て模写しました」  山崎「回し蹴りは指先からつま先まで全て意識して蹴っていたからね」  板垣「大切なのは腰ですよね。模写して描いているうちに理解できました。軸足も少し浮く。山崎さんが刃牙や主要キャラクターの回し蹴りの土台になっています」  山崎「腰から入る。そこが大事。そうすると蹴りに体重がのるんだよ」  板垣「写真に出合っていなかったら(漫画家として)10年遅れたんじゃないかな。しなやかで力強くてスピードがある。俺、あれ描くの好きだもん。うちの売りだから。他の格闘漫画家と一線を画すのはそこですよ」  山崎「回し蹴りができたのは学生時代、4畳半のアパートでの練習だな。鉄げたで蛍光灯から垂れるひもを左右100回ずつ蹴っていたから」  板垣「俺もそうだし、拳法や空手をやっている人はみんなそれをやっているんですよ。でも、あの回し蹴りは絶対に無理。やっぱり天才なのよ」  山崎さんの生き様は名作ボクシング漫画「あしたのジョー」に登場する力石徹に投影された。劇画原作者の梶原一騎さん(故人)から「おまえがモデルだ」と告げられた。漫画家から見る山崎さんは描きたくなる存在だという。  板垣「やっぱり絵になるのよ。スタイリッシュでね。漫画は格好良くないと駄目でしょ。しかも梶原さんは、山崎さんのプライベートも見ていますからね」  山崎「うん。俺は会いたくないから断ったんだよ。でも館長(極真会館総裁・故大山倍達さん)が『梶原先生が君に会いたがっているんだよ』って言ってきてね」  板垣「梶原さんはお金を持っているし、いい思いができますよね」  山崎「そこは全然興味がない。会った時に漫画に描くのを断ったこともある。俺はサラリーマン。道場(経営)で食べている人がいるので、その人たちを書いてくださいと言ったら、『俺が書くのに文句があるのか』と言われてさ」  板垣「山崎さんは半世紀くらい前から憧れてきた人。アイドルですよ。お話ができて、これからの作品に生きてくる。大きな蓄積になりますよ」

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