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カワウソの石遊び、空腹と関係か?

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The Guardian

【記者:Nicola Davis】  左右の前足で小石をジャグリングしたり、胸の上で石を転がしたり、時にはその石を口に入れたり、カワウソは石遊びの達人だ。英エクセター大学のマリ・リサ・アリソン氏のチームは、カワウソのこの行動は空腹と関係があるようだと話す。  カワウソの種の多くは、大抵は仰向けになった状態で石を転がす姿が知られており、物で遊ぶ動物の代表例のように言われている。「フェンスの脇にいたカワウソが、網目に小石を通してはその下で捉え、それをくるくると繰り返す」のを見たことがあるとアリソン氏は言う。  とはいえ、なぜカワウソが石遊びをするかはこれまで大きな謎だった。しかしアリソン氏らの実験で、カワウソは空腹のときほど石遊びをするという見方が裏付けられたという。  アリソン氏は「この行動の直接的な要因となっているのは、空腹のようだ。カワウソが石遊びをするのは空腹のときであり、食べ物を期待して興奮した状態だからだ」と述べ、しかしさらに調査が必要だと語る。「石遊びの究極の目的が何であるかは、まだかなり謎に包まれている」  英国王立協会のオンライン科学誌「ロイヤルソサエティー・オープンサイエンス」に発表した論文の中でアリソン氏のチームは、英国内にある野生動物公園と動物園3か所でカワウソの行動を調べたと説明している。チームは48匹のカワウソ(ビロードカワウソ6匹、コツメカワウソ42匹)をそれぞれ約12時間にわたり観察し、記録した。  コツメカワウソは貝やカニ、ビロードカワウソは魚を餌にする。この違いから、より器用な動きを必要とするビロードカワウソの方が、頻繁に石遊びをする可能性が示唆された。だが、観察ではそのような違いは見られなかった。ただし研究チームは、観察したビロードカワウソの数が少なかったためかもしれないと説明。また、2種類のカワウソが見せたジャグリングの動きは、やはり異なるものだったという。  さらに分析したところ、11歳以下のカワウソでは若い個体ほど石遊びを頻繁に行っていた。研究チームは、この動きが運動技能の発達に寄与している可能性があるとしている。  とはいえ、この行動はまた高齢のカワウソの間でもよく観察された。ジャグリングの動きには認知機能の低下を防止する役目があると推測されているが、この仮説を検討するにはさらなる研究が必要だ。  さらにカワウソは2時間以上餌を与えられていないときに、より頻繁に石遊びをすることが分かった。このことは、石遊びは「誤った捕食行動」の一つだという従来の仮説を裏付けるかもしれないという。言い換えると空腹のカワウソは、貝から身を取り出す際に用いる器用な動きを、代わりに石や小石で行っている可能性がある。【翻訳編集】AFPBB News 「ガーディアン」とは: 1821年創刊。デーリー・テレグラフ、タイムズなどと並ぶ英国を代表する高級朝刊紙。2014年ピュリツァー賞の公益部門金賞を受賞。

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