Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

「大規模な感染では集団免疫は生じない」…ワクチンができるまでは検査と隔離を

配信

  • この記事についてツイート
  • この記事についてシェア
BUSINESS INSIDER JAPAN

スペイン、フランス、アメリカなど、コロナウイルスで大きな被害を受けた国々では、感染の波が押し寄せても、集団免疫の閾値には達しないことが分かってきた。 【全画像をみる】「大規模な感染では集団免疫は生じない」…ワクチンができるまでは検査と隔離を これらの国でコロナウイルスの抗体を持っているのは人口の約5%と見られており、ウイルスの拡散を止めるために必要な50から70%には程遠い。 専門家は、集団免疫獲得のために国民の命を犠牲にする「非常に残酷な計算」に対して警告している。 世界中で新型コロナウイルスの抗体検査が実施されるにつれ、「集団免疫」という名のユートピアはこの地球上には存在しない可能性が高くなってきた。 十分な割合の人が感染して回復し、その病原体に対抗する抗体を持つようになると、その集団は「集団免疫」を獲得したことになる。専門家によるとCOVID-19の場合、人口の70%は感染する必要があるという。 このウイルスは、これまでに30万人以上を死に追いやり、世界の経済を壊滅させた。しかし、最も被害を受けた国でさえ、抗体を持っているのは人口の10%に満たないと言われている。

数万人が犠牲になっても、抗体を持つのは5%以下

スペインとフランスの研究では、住民の5%しかCOVID-19抗体を得ていないことが示された。この2つの国では約3万人の犠牲者が出ている。 スペインの研究結果は「大規模な集団感染や高い死亡率が、効果のある集団免疫を生じさせるわけではない」ことを示していると、ハーバード大学の疫学者であるウィリアム・ハナージ(William Hanage)博士はツイッターで述べた。 アメリカでは約9万人が死亡しているが、集団免疫獲得の兆候は見られない。4月にカリフォルニア州サンタクララ郡で行われた調査では、同郡の住民の2.5%から4.2%が抗体を持っていると推定された。ロサンゼルス郡の研究でも同様の推定を行っており、 「血清有病率」(血液中に抗体を持つ人の割合)は2.8%から5.6%だった。 ニューヨーク州の抗体調査では、同州の住民の13.9%がコロナウイルスに感染していたことがわかった。ニューヨーク市では、血清有病率は21.2%と高かったが、それは検査を受けた人々(症状があると思っていた人々)の間でのことだ。それでも集団免疫に必要な50%から70%には程遠い。 これは、2万8000人以上が死亡したニューヨーク州のような壊滅的な感染の波にまだ直面していないアメリカの他の地域にとってはよいデータではない。 「アメリカでは、血清有病率は5%以下と推定される」と、フロリダ大学の生物統計学者であるナタリー・ディーン(Natalie Dean)博士はツイートした。 「さらに多くの死者を出さないで、(集団免疫の)段階に達する現実的な方法はないと思う」

【関連記事】