ワクチン接種でアナフィラキシー1例/県病
青森県立中央病院(青森市)の医療従事者に対して実施している新型コロナウイルスのワクチン接種で、職員1人が重いアレルギー反応「アナフィラキシー」を発症していたことが、同病院が5日までにまとめた副反応に関する中間報告で分かった。職員はすでに回復しているという。 県病は3月9日から、接種を希望する職員約1750人のうち、775人に対し1回目のワクチン接種を実施。接種が終わった344人(44%)が3月29日までにアンケートに答えた。 アナフィラキシー症状が1例あったほか、アナフィラキシーに至る前の「前駆症状」が1例確認された。病院側は、職種や性別、容体について「個人が特定される」として公表していない。 発生率が高かったのは「注射部位の痛み」「筋肉痛」で、痛みは接種2日目がピークとなり、7日目には無くなった。「注射部位の痛み」では男女差がなかったが、「筋肉痛」では女性の発生率が高くなった。 「疲労」「頭痛」を訴えた人は少なかったものの、7日目まで継続する事例もあった。 県病によると、接種後の容体観察とケア態勢の整備によりトラブルなどは発生していない。担当者は「県民に調査結果を見てもらい、今後のワクチン接種の参考にしてもらいたい」と語った。 国内での先行接種報告では、「注射部位の痛み」を訴える医療従事者は約9割、「倦怠(けんたい)感・頭痛」が約2割で、県病も同じ傾向という。 青森市民病院、弘前大学医学部付属病院、八戸市民病院は東奥日報の取材に「重篤な副反応は確認されていない」と回答した。