「なんでだろう」から25年…「テツandトモ」が年間200ステージをこなす“神芸人”になったワケ
2000年代初頭、「なんでだろう~?」のフレーズで一世を風靡(ふうび)したテツandトモ。テレビの露出が減少し、典型的な「一発屋」と思われがちだが、最近SNSで“神対応”が話題となり、再び注目を集めている。テレビ情報誌の編集者はこう話す。 【写真】セクシー写真集がバカ売れした一発屋の女性芸人はこの人 「11月はじめ、あるXユーザーが『売れている芸人が地方に来てくれるのは嬉しいが、明らかに客を舐めて手を抜いている芸人がいる』という趣旨の投稿がバズりました。それがきっかけで、いろんな芸人の地方や学園祭でのステージの様子がSNSで報告されました。手抜き営業が目立つ芸人がいる一方で、地方営業でも全力で取り組む芸人が紹介されたのですが、そこにテツandトモの名前が挙がったのです。彼らのパフォーマンスに対して、高い評価をするユーザーはかなりの数に上りました」 SNSでは「地元の話題を即興で取り入れて“なんでだろう“をやってくれて、親近感が湧いた」「規模が小さなイベントにもかかわらず手抜き一切なし。全力で汗だくになりながらのパフォーマンスで思わずファンになってしまった」といった“神営業”ぶりが続々と投稿された。なんと、営業が入りすぎているためにテレビに出る余裕がないという裏話を明かすユーザーまで現れた。 1998年結成のテツandトモは、2000年前後におなじみの「なんでだろう」ネタで大ブレーク。「ボキャブラ天国」(フジテレビ系)や「エンタの神様」(日本テレビ系)など、当時流行っていたネタ見せ番組で大活躍し、NHKの紅白歌合戦に出場するまでになった。しかし、トーク番組やひな壇ではまったく爪痕を残せず、その後は失速。「なんでだろう」を超えるネタをなかなか生み出せず、テレビでの露出は激減していった。 「テレビから姿を消してから約20年間、彼らはお祭りやイベントなどの営業に全力を傾けるようになります。最近では、少ない時で年間100本、多い時で年間200本の営業に呼ばれているそうです。彼らはインタビューで営業が増えた理由について、『たまたま別のイベントで見かけてよかった』など、スタッフからの口コミがあったからと自己分析していましたが、1つのステージがしっかりと次につながっているところがすごい。テレビで定期的に一発屋として取り上げられることも、彼らにとって大きな武器です。“一発屋枠”で定期的にこすられることで、新たなファンとの出会いも生まれ、それが主なファン層である子どもたちにリーチするきっかけになっています」(放送作家)