SNSで浴衣姿をアップしたら炎上、“着物警察”から「昼間から着るなんて!」と…長谷川普子(58)が明かす、10年ぶりの帰国で感じたこと
洋服に満足できなくなっていった40代
――その後、独学で着付けを学び、今では着物のインフルエンサーになっています。着物のどういうところにハマりましたか。 長谷川 そもそもタイに行く直前の40代後半の頃から、それまで着ていた洋服がなんとなく似合わないなぁ、と思ってたんですね。 ――着物を着る前はどんなファッションを? 長谷川 当時はロングヘアの巻き髪だったので、それに似合うような、フリルとかリボンが付いた、フェミニンな洋服を着ていました。でも、加齢で顔がくすんだりたるんだり、髪のボリュームも色つやもなくなってきたりして、若い頃に着ていたものをそのまま着ると違和感を感じていて。 あと、女性って40代ぐらいまでは、母としての行事や勤めているお仕事の関係だったりで、他者を意識した装いをされるシーンが多いと思うんです。 ――自分の着たい服というより、TPOに合わせたファッションが多くなる時期ですよね。 長谷川 そこから、子どもも成長して仕事での役割も変わる中で、ふと自分を見つめる時間が増えると、「あれっ、なんかちょっと違う」みたいな時期が訪れるような気がするんです。 私の場合、その時期と海外移住とが重なって、着物にシフトしていった感じですね。さらに、移住先が南国だったからか、お洋服への購買欲がなくなったんですよ。
南国のおもてなし「強い冷房」には冬用の着物がちょうどいい
――Tシャツ短パンで過ごせちゃうところがありますよね。 長谷川 そうそう。もともとおしゃれも好きだったけど、ファッション欲が洋服だと満たせない環境というか。かといって、歳を重ねるにつれて汚くなるのも嫌だなというのもありました。 着物にハマったのは、分からなかったことができるようになるのが面白かったからだと思います。浴衣しか着られなかった私が、帯がうまく結べた、着付けが上手にできた、という楽しさですよね。で、このコツをみんなに教えたいと思ってYouTubeを始めたんです。 ――週1日だったのが2日、3日……と着物を着る頻度が増えていったような感じですか。 長谷川 そうです。最初は週1日を目標にして、それが週に2回着れたらいいな、みたいな感じで着る日がだんだんと増えていきました。 タイでラジオのお仕事をさせてもらってたんですけど、ラジオブースはエアコンが15度設定で、車の中も15度とか、南国のおもてなしは強い冷房なんですね。そうすると浴衣一枚では寒いということもあり、車移動がメインの日は冬用の着物も着られるくらいでした。 観光で外を歩くなら浴衣1枚持っていけば日焼け防止にもなるし汗も吸い取ってくれるので重宝しますが、長期滞在の場合は、冬用の着物があってもいいくらいですね。
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