東京都医師会が緊急会見 「GoTo一時中断を」(全文2完)感染急増なんとしても防ぎたい
分かりづらかった部分を補足説明
猪口:きのう、東京都庁のほうでモニタリング会議の説明をさせていただきました。今日、資料を皆さんのところに置いてありますけれども、きのういろいろ話をする中で分かりづらかった部分をちょっと補足説明するという趣旨でお話をさせていただきます。 資料で言いますとマル1の1、これが先ほど来、尾崎会長もお話しになっている、増加率が133%だと4週間、1.3掛ける1.3掛ける1.3と、こういうふうにいくと3.1倍、4週たつと3.1倍となって1020人になると。先々週のモニタリング会議をもとにして話をした場合、4週後には600人を超えますよみたいな話をしたときに、だいたいその数字をたどっていると思われます。このまま何もしないと1000人になっていくという、1日当たり1000人になってしまう。 それから1の2は、これは年代別の構成状況を見ておりますけども、9月ぐらいのところからほぼ高齢者に広がっているその率はもう安定的になっている。だから、高齢者に広がりはもうすでにそういう形になっておりますので、これはいかに高齢者にうつさないかっていうことも大事ではありますけれども、これを踏まえて全世代の方が気を付けなくてはいけない状況であるということです。 それから1の3、これは非常にもう増えて、65歳以上の方、比率は同じになっておりますけれども、決して数が同じというわけではなくて、数も増えている。1の4、これは会食と接待を伴う飲食というところの比率が下がっているように見えますが、全体数が増えていますので、ほぼ同数の濃厚接触者の件数が確認されていると思っていただいたほうがいいと思います。
感染者が増えると検査・診断までの時間が長くなる
それから1の5、これは無症状者の割合ですね。487名の無症状者が1週間で分かっているところなんですけれども、これは比率として23.4%、これはこのあとのほうに出てくるPCRの陽性率、4の検査の陽性率と比べますと、この5.8%、この4のグラフでずっと見ていただくと3月から5月ぐらいまでのところの陽性率が非常に高い。この陽性率が高いと、患者さんが症状が発症してから、PCR検査等のそのところにたどり着いて診断されるまでの時間が長くなってしまうということで、陽性率が高いのは非常に警戒しなくてはいけないんですけれども、どうやら積極的な検査によって無症状者も増えていますので、無症状陽性者も増えていますので、検査数が足りない、そして検査できないことによって医療にたどり着く、治療が受けられないということが遅れてるということはどうやらなさそうだなとは思っています。やはり感染者が増えているというのが大きな問題かと思います。 そして3の2、これは接触歴不明者を調べているというのは、なんでだっていうふうに思われるかもしれませんが、クラスターは例えば一部の大学の寮の中で感染した、それから病院の中でたくさんの方が一気に感染したということになりますと、その見えないところの感染の広がりというのは、なかなか分からなくなりますので、この接触歴不明者という孤発例を調べていくことによって感染の潜在的な広がりを見ていこうと。 そうすると、この3の2の現在の133%というのはこの左のほうをずっと見ていただくと、6月10日すぎからずっと上がっていって、7月、それから7月22日、この山とかなり似通ってきています。ということは第2波の始まり、それから第2波がずっと上がっているときの増加率になっている。このまま続くと第2波と同じような急なカーブを描いていくということですね。そうするともともと感染者が多い状態から第2波のような始まり方をすると、1000のほうにいくっていうのはうなずける状況になるということです。 それから、6の1と6の2を見比べていただきたいんですけれども、これは新規陽性者の入院の状況を見ているのですが、まず6の2を見ていただきたいんですけれども、この青色が入院の患者さん、それから黄色が宿泊療養の患者さんなんですね。で、この黄色の部分をずっと追っていくと、今、最近11月のこの辺になって幅が広くなっている。割合として20%、入院が40%強ぐらいなんです。要するに宿泊療養にいく率が非常に高くなっています。