東京メトロの株主優待、中身は「乗車証」と「かき揚げ」 今週一週間の鉄道ニュース
一週間の鉄道ニュースの中から、鉄道コム注目の話題をご紹介するこの連載。今回はまず、東京メトロの「優待」についての話題です。 【画像】東京メトロの株主優待乗車証発行基準 東京メトロは、同社の株式を10月23日に上場することを、先週9月20日に発表しました。同社株の上場については以前から予定されていた内容ですが、今回あわせて株主優待制度の導入が発表され、先週から今週にかけて話題となりました。 優待制度は、他の私鉄株と同様に、保有株数に応じて優待乗車証を発行する仕組み。200株以上1万株未満の保有者には、全線で有効な1回分の乗車証が、半期あたり3枚~75枚されるといいます。また、1万株以上の保有者に対しては、こちらも他の私鉄と同様、全線定期乗車証が発行されます。 そのほか、同社グループの優待券も発行するとのこと。内容は、ECサイト「メトロの缶詰」クーポン券、地下鉄博物館の無料招待券、駅そば「そば処めとろ庵」のかき揚げトッピング無料券、ゴルフ練習場「メトログリーン東陽町」無料入場券。いずれも年1回の発行です。 もう一つご紹介するのは、京成グループの事業再編の話題です。京成電鉄は25日、茨城県内の各事業や、東京都内・千葉県内のバス・タクシー事業を再編することを発表しました。 茨城県内では、新たに「京成電鉄茨城ホールディングス」を設立。関東鉄道や筑波山観光鉄道、水戸京成百貨店などを、同HD傘下とします。そのほか、鉄道とは関係ありませんが、バス事業では「京成電鉄バスホールディングス」を設立。最終的には、東京BRTと京成自動車整備を除く都内・千葉県内の同社グループバス事業者全社が、同HD傘下の「京成バス〇〇」という会社に統合されることとなります。 京成グループでは、新京成電鉄が2025年4月1日付で京成電鉄に吸収合併されることが、すでに発表されています。この合併が発表された際、松戸新京成バス、船橋新京成バスという、「新京成」を冠するバス会社の扱いがどうなるか、話題となっていました。そして、今回のバス事業再編では、2025年4月1日付、つまり新京成電鉄の吸収合併と同日に、新京成バス2社も京成バス千葉ウエストまたは京成バス千葉セントラルに吸収されることが発表されました。 「新京成」を冠する会社は、コンビニ事業を営む新京成リテーリングネットというものもあり、同社の扱いは現時点で発表されていません。しかし、新京成と名乗る交通事業者は、2025年3月31日を最後に、消滅することとなりました。
西中悠基