40~50代の貯蓄はいくら?熟年夫婦「家計管理が上手くいってない」37.1%、その理由を解説
株式会社エイチーム引越し侍が運営する、通信費・家計見直しサイト『Soldi(ソルディ)』が引越し侍の全国のユーザー1370人に2021年11月9日~12月17日行った「夫婦の家計管理についての意識調査」によると、結婚年数が10年以上30年未満の熟年夫婦の37.1%が家計管理が上手くいっていないと答えています(2022年1月14日公表)。 【図表】家計管理が上手く行かない、その理由は? 一方で、熟年夫婦の30.2%は家計管理が上手くいっていると答えています。その違いはどこにあるのでしょうか。 40~50代の貯蓄額の中央値や分布をながめながら、家計管理が上手くいく方法を探ります。
家計管理「収支の把握」に差が見られる
同調査より、まずは夫婦どちらが家計管理を行っているかを確認しましょう。 家計管理が上手くいっている夫婦・上手くいっていない夫婦ともに、およそ4割が妻が家計管理を行っています。次にそれぞれ夫婦両方が約3割、夫が約15~20%、夫婦別々が約10~15%。 家計管理が上手くいくかどうかに、誰が管理を行うかはそこまで違いが見られませんでした。 では、夫婦間の収入・支出について把握しているかどうかを聞いた結果をみてみましょう。 家計管理が上手くいっている夫婦は、「収入・支出両方把握している」と答えた人が63%と最も多い結果になりました。次に「収入のみ把握している」が多い結果となり、収入や支出を把握している人の割合が多くを占めました。 一方の家計管理が上手くいっていない夫婦では、「収入のみ把握している」が最も多く約4割。次に「収入・支出両方把握している」が30.5%、「両方把握できていない」が27.4%とおよそ3割弱を占めています。 上記の結果から、家計管理を上手くおこなうにはまず夫婦で収入・支出の両方を把握することがポイントと言えるでしょう。収支を把握することで月々の家計のようすや見直しができる固定費、節約できる出費なども具体的に分かります。
40~50代の平均的な貯蓄額と分布はどれくらいか
では、実際に熟年夫婦といえる40~50代の貯蓄額はどれくらいでしょうか。金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和2年(2020年)」より確認しましょう。 40代・二人以上世帯の貯蓄 ・平均:1012万円 ・中央値:520万円 平均は一部の大きな数字に引っ張られやすい傾向にあります。平均をみれば1012万円ですが、より実態に近い中央値は520万円ですね。 ボリュームゾーンでみると、「金融資産非保有」(13.5%)、「1000~1500万円未満」(12.7%)、「700~1000万円未満」(9.0%)です。 50代・二人以上世帯の貯蓄 ・平均:1684万円 ・中央値:800万円 50代の中央値は800万円。ボリュームゾーンは「3000万円以上」(13.8%)、「金融資産非保有」(13.3%)、「1000~1500万円未満」(11.7%)ですね。50代になると3000万円以上保有する人もいる一方で、金融資産非保有の方も同程度いると分かります。 平均と中央値の差を比べると40代で約500万円、50代で約800万円と差が開いています。40~50代は住宅ローンや子どもの教育費などでまとまった出費も多い世代。一方で老後も近づき始めているので老後資金の準備も必要でしょう。 貯蓄については家庭差がありますが、できる限りの家計管理を行って老後に備えたいものです。