【ランボルギーニは中年の夢】スーパーカーの代名詞。カウンタックのヒストリーを辿ってみた。
皆さんこんにちは。中年B、ノリシゲセイイチ(56)です。 私が少年だった頃、世はスーパーカーブームに湧いていました。エコカーが普通のいまでは考えられない化け物級の名車たち。このムーブメントを巻き起こしたのはいうまでもなく漫画『サーキットの狼』。早売りの書店を探してまで読んでいたものです。 【美女とスーパーカー】ランボルギーニ アヴェンタドール SVロードスターに乗る! しかし、ワタシがスーパーカーに熱狂する機会を作ってくれたのは、床屋に置いてあったヨレヨレの自動車雑誌でした。パラパラとページをめくると、そこに登場したのは青い『フェラーリ365GT/4 BB』です。なんて美しいのだ! 漫画の連載が始まったのも、この人生を狂わせた自動車雑誌と出会ったのも1975年。漫画の主人公が一般道の走り屋からモータースポーツの頂点F1へとステップアップするストーリー展開と呼応するかのように、スーパーカーブームが下火に。時代は1980年代に突入していきます。
さて、スーパーカーの頂点といえば、やはり『ランボルギーニ・カウンタック(Lamborghini Countach 1974-1990)』でしょうか。 デザイナーはカロッツェリア・ベルトーネのマルチェロ・ガンディーニ。設計はランボルギーニ在籍時のチーフエンジニアだったジャンパオロ・ダラーラの元で修業を積んだパオロ・スタンツァー二。 カウンタックの魅力はなんといってもそのデザインです。そのエキセントリックな破壊力はもう魔力としかいいようがありません。 全体のフォルムはクサビ形、いわゆるウェッジ・シェイプですが、こういうとんがったカタチなのに流麗な印象さえ感じます。自由なデザインを可能としたのは、外板パネルに応力のかからないパイプフレームのシャーシ(マルケージ社製)の恩恵か?
モデル名に含まれる数字の手前にあるLPとは『Longitudinale Posteriore』の頭文字で、意味としては『縦方向・後部』にパワーユニットを搭載しました……となります。それぞれの配置は前方からトランスミッション・12気筒エンジン・ディファレンシャルギアの順となり、コンパクトかつ低重心なパッケージを実現したといえます。 開発に関わった主たる3人の生まれは順にガンディーニが1938年、ダラーラとスタンツァーニが1936年です。 カウンタックのプロトタイプは1971年発表ですから、皆血気盛んというか年齢的にキャリア的にも能力をフルに発揮できた頃なのではないでしょうか。