<ザ・トラベルナース>「ドクターX」モデルのスーパードクターが出演 医療従事者がエンターテインメントに携わる意義
--加藤さんは、医療従事者がドラマや映画に携わることについてどのようにお考えですか。
やっぱり、ドラマや映画で、医療のことを知る人ってたくさんいらっしゃると思います。そこで描かれた治療法を見て、患者さんがその医療にたどり着くこともあると思うんです。
多くの人に“治療の可能性”を知ってもらうため、正しい医療を知ってもらうため、医師がエンターテインメントに監修として携わる意義はあると考えています。
ドラマや映画が、医療を志す人にも影響を与えていると思っていて。それこそ「『ドクターX』を見て医師になりました」という方が僕のところにも来ますし、このドラマも、看護師を目指す人や、いま現在誇りを持って働いている方たちに、とても良い影響があったんじゃないかな。
これは、僕たち医療従事者はみんなそうなのですが、厳しくて、つらいことは多々あります。でも、それが報われる瞬間っていうのはあるんですよ。その報われる瞬間の感動を知ることができて、希望を持っていただけるエンターテインメントは大切な存在だと思います。
--加藤さんから見て、日本の医療ドラマで「ここをもっと描いてほしい」という部分はありますか。
日本の医療従事者が一番つらいのは、仕事の大変さに比べて、なかなか給料がもらえないところだと思います。結果的に、医学部のすごく優秀な人たちが医者にならずにコンサルティング会社に行ったりしている現実があるので、そこの問題を取り上げるドラマがあると面白いんじゃないかな。「ドクターX」では、少しコミカルに描いていましたけどね(笑)。
--最後に「ザ・トラベルナース」に期待していることを教えてください。
医療の中で看護師さんが果たす役割に注目していただけることは素晴らしいことなの
で、やっぱりシーズン3、シーズン4と続いていってほしいですよね。看護師さんの希望者がものすごく少ないわけではないのですが、やはり人材不足は常にあります。そういう意味でも、このドラマは「ドクターX」のように長く愛されるシリーズになるといいなと思います。