戦禍のウクライナから避難してきた少女イエヴァが日本でアイドルに「こんなに戦争が長くなるなんて」
戦禍のウクライナから日本に避難した少女が、宮崎県のアイドルグループで夢を追い続けている。AjuG-irls(アジュガールズ)に所属するEva(イエヴァ)は17歳。普段は地元のお祭りなどでパフォーマンスする機会が多いが、今年7月には安田大サーカス・クロちゃん主催の巨大アイドルイベント『クロフェス』に出演。その存在が全国に知られることとなる。リモート取材で本人を直撃し、現在の心境や将来の夢を大いに語ってもらった。 【写真】ウクライナ出身、AjuG-irlsのEva(イエヴァ)【7点】 「もともとダンスが大好きだったんです。ウクライナではいつも踊っていましたし、その動画をTikTokに上げたりしていました。でも、戦争が始まって日本に来ることになりまして……。もちろんこっちでも踊りたい気持ちはあったんですけど、どこで習えばいいのかわからなかったんですね。そんな私の様子を見た日本語の先生がいろいろ調べてくれて、今の事務所(海汐プロダクション)に繋いでくれたんです」 ウクライナにいたときは特定のグループに所属していたわけではなく、週2ペースでダンススクールに通っていただけだった。歌も日本に来るまでは未経験だったという。 「たしかにアイドルをやるのは初めてでしたが、そんなに苦労したという感じでもないんです。レッスン中もコミカルに踊るメンバーがいたら、みんなで笑ったりして、すごく楽しかったですし。“怖い”とか“つらい”と感じることはなかったです。わりと簡単……というわけでもないけど、順調に加入できたんじゃないかと思います。とはいえ、それはダンスに限った話。歌に関しては今でもちょっと難しいですけど(笑)」 まだ日本語は勉し始めたばかりだというEva。メンバーとのコミュニケーションは、スマートフォンの通訳アプリを駆使して行うことが多い。この取材はEvaのお母様が通訳として手伝ってくれたのだが、本人が母国語でスマホに話しかけ、それを日本語で流暢に読み上げるというケースも何度かあった。 「ウクライナでは純粋に踊ることに興味があっただけで、特定のアーティストに憧れるようなことはなかったです。もちろん日本のアイドルについては何の知識もなかったですし。だけど日本に来てからは自分がステージに立つ立場になったこともあり、いろいろチェックするようになりました。今はTWICEのサナちゃんに憧れています」