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GoToトラベルで「3500円上限ドタバタ劇」が起きた本当の理由

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プレジデントオンライン

■大手旅行予約サイトが「突然の割引制限」を発表  旅行代金が助成される「Go To トラベル」がまたしても右往左往の醜態を演じている。 【この記事の画像を見る】  大手旅行予約サイトの「Yahoo! トラベル」「じゃらん」「一休.com」が、宿泊旅行代金の割引を10月10日以降の予約について1人1泊3500円に制限すると発表したのだ。  「えっ?  上限2万円まで35%が割引され、15%分の地域共通クーポンがもらえるはずじゃなかったの」と疑問に思った人が多いのではないか。テレビの情報番組などでも散々取り上げられ、大きな話題になった。  確かに旅行会社のホームページをよく見ると、図には小さく割引率を「最大」35%と書いている。だが、Go To トラベル事務局のホームページには、「国内旅行代金の2分の1相当額を支援します」とし「7割は旅行代金の割引」とだけ書かれている。しかも「1人1泊あたり2万円が給付上限」となっているので、どこから3500円という数字が出てきたのだ、と国民の多くが訝ったのも無理はない。  さすがにマズいと思ったのか。赤羽一嘉国土交通相は10月13日の閣議後会見で、予約サイトを運営する旅行会社などに割り当てた給付金の割当枠を追加配分すると表明。割引を制限していた予約サイトも、10月14日までに、元の35%の割引に戻した。  35%と3500円ではインパクトはまるで違う。仮にGo To トラベル対象の4万円の宿に宿泊すれば、旅行代金の35%である1万4000円が割引され、旅行者は2万6000円の負担で済むわけだが、3500円が割引上限となれば、負担は3万6500円に跳ね上がる。利用者からすれば、魅力が大幅に色あせるわけだ。 ■地域ごと、業者ごとに割当額を細かく決めていた  なぜこんなことが起きたのだろうか。  実はこの助成制度、地域ごと、業者ごとに助成の割当額を細かく決めていたのだという。人気の高い特定の事業者だけに恩恵が集中しないようにという、何とも役所らしい「公平性」を重視した制度設計になっている。  ところが、最近、急成長した大手旅行サイトに人々が集中。そのサイトの運営会社に割り当てられた助成金が底をつきそうになったため、運営会社の判断で、補助率を引き下げる決定をしたのだという。もともと、「予算を使い切ったら終了」という助成制度だということは言われていたので、北海道や沖縄など人気観光地が早々と予算をすべて使いキャンペーンが終了するのではないか、という懸念はあった。  ところが、ちょっと予想外のことが起きた。早々と枠を使い切りそうになったのは、どこかの地域ではなく、大手の予約サイトだったわけだ。「Go To トラベル」は参加する旅館やホテルなどに直接申し込んだ場合も35%が割り引かれるが、往復の旅費や食事代などを組み込んだ「旅行商品」のほうが、旅行者にとっては「お得」ということになった。このため、宿泊施設への直接予約よりも、旅行会社やサイトでパッケージ商品を予約する人が一気に増えたのだ。

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