大谷翔平が移籍後初の月間MVP 10本塁打、32打点、・393、16盗塁の大暴れ、通算5度目受賞
米大リーグ機構(MLB)は1日(日本時間2日)、9月の月間MVPを発表し、ナ・リーグはドジャースの大谷翔平投手(30)、ア・リーグはレンジャーズのワイアット・ラングフォード外野手(22)が選出された。 大谷の月間MVPは、エンゼルス時代の21年6、7月、23年6、7月に続いて5度目。今年9月は、26試合に出場して、10本塁打、打率3割9分3厘、32打点、42安打、OPS1・224、16盗塁などがいずれもリーグトップだった。9月16~22日(同17~23日)、23~29日には2週間連続で週間MVPにも輝き、週間MVPは今季4度で通算11度目の受賞となっていた。11月に発表される見込みのシーズンMVPも昨季に続いて2年連続3度目の受賞が濃厚になっている。 月間MVP5度受賞は、現役選手ではジャッジ(ヤンキース)の9度に次ぎ、トラウト(エンゼルス)らに並ぶ2位タイとなった。史上最多はバリー・ボンズ(ジャイアンツなど)の13度で、2位がアレックス・ロドリゲス(ヤンキースなど)の10度。日本人選手では、打者では04年8月に打率4割6分3厘をマークしたイチロー(マリナーズ)と07年7月に打率3割4分5厘、13本塁打、28打点の松井秀喜(ヤンキース)1度ずつ受賞しただけで、投手では野茂英雄、伊良部秀輝が各2回、田中将大、ダルビッシュ各1回の4人で計6回受賞している。 例年9月は成績があまり上向かなかった大谷だが、今季は大暴れでチームの12年連続プレーオフ進出、3年連続地区優勝に大きく貢献。9月19日(同20日)の敵地・マーリンズ戦では、自身初の1試合3本塁打など6打数6安打、10打点、2盗塁という伝説的な活躍を見せた。「40本塁打&40盗塁」ですらメジャー史上6人目の快挙だったが、19日にメジャー史上初の「50―50」を達成すると、最終的には「54―59」にまで数字を伸ばした。3割、30本、30盗塁のトリプルスリーも日本人で初めて達成。54本塁打、130打点の2冠王にも輝いた。9月に一気に調子を上げたことでタイトル争いでも2位以下を一気に引き離し、打率3割1分も2位で、最終戦まで3冠王への期待も高まっていた。 9月29日(同30日)のレギュラーシーズン最終戦後には「まずは1年間しっかりと安定して出られたのが自分の中では1番よかったですし、それにともなってケアをしてくれた人たちもそうですし、サポートしてくれた人たちにも感謝したいです」と、大きな故障もなく自身最多159試合に出場したことを振り返りながら、今年2月に結婚を発表した真美子夫人、愛犬のデコピンへも「1人でいるよりも野球以外を考える時間が多くなった。それがいい方向に自分の中で、よりグラウンドにいる時に野球に集中できるようになったのかなと思うので、そこはもちろん感謝したいなと思います」と口にしていた。 メジャーリーグは1日(同2日)からポストシーズンがスタート。ワイルドカードシリーズ4試合が行われる。ドジャースはメジャー30球団でトップの98勝を挙げたため、シードされ、5日(同6日)から本拠地でパドレスとブレーブスの勝者と対戦する地区シリーズから戦う。大谷はメジャー7年目、移籍1年目にして初めて立つ大舞台へ「ここから先はシーズン中に積み上げた成績とか、数字というのはもう意味ないので、しっかり自分の調子を維持すること、気持ちを切らさずにまず(試合のない)間の日を過ごしていきたいなと思います」と気合を入れ直していた。
報知新聞社