日本のダブルダッチがパリ五輪 2024の“エキシビジョンアクト”に!
世界からの思いと“日本流”を背負って
今回、KO-YA・KEITA・ASUKIの3名がパフォーマーとして参加したパリ五輪。国内外のジャンプロープカルチャーにとって重要な影響を与えることになる役割だが、最初にKO-YAがこの話を受けたときの印象について、振り返ってこう語った。 「めちゃくちゃ覚えています。とにかくワクワクしたし、やっぱり『オリンピック』ってものをみんなで目指そうとしている僕らにとって、確実に大きな経験値になるだろうなと。 それを直に肌で感じられる場所に行けることは、経験もフィーリングも確実に大きいものを得られるなと思いました」 「また先輩たちが築き上げてきてくれたおかげで、僕たちが歴史的通過点に立てるわけで、そこへの感謝と同時に強く責任も感じました。このカルチャーを世界のみんなでオリンピックに、という気持ちはあるけど、日本が育ててきたダブルダッチのカッコよさや面白さ、そして人間的にも成長させてくれるような競技としての奥深い部分、そういったことをシェアできる喜びと、しなければならないという責任感。 ジャンプロープ、ダブルダッチ、日本の代表として、しっかり存在感を見せつけないといけないと強く感じました」
ところで、日本はジャンプロープ強豪国と言われているのをご存知だろうか。KO-YA率いるREG☆STYLEも、世界大会において前人未到の3連覇を果たすほか、ソロバトルやスポーツジャンルにおいてもさまざまなタイトルを獲得。 その強さの秘訣について、KO-YAはこう分析している。 「ジャンプロープにも色々なジャンルがありますが、僕らがやっているダブルダッチのフュージョン*に絞って話をすると、音楽と合わせたエンターテイメント性はかなり強みだと認識しています。ショーとしてしっかり成立していて、お客さんを沸かせる技術に特化しているなと。 他の国のショーと比べても、日本は緻密に音にハマっているし、もちろんスキルもある。見ている人たちの心を掴む、“会話”する感じのパフォーマンスなんですよね」 *フュージョン ダブルダッチのジャンルの一つ。単純に技を点数化するスポーツジャンルとは異なり、音と動きを“融合”(フュージョン)するスタイルのことを指す。 「実は日本でダブルダッチを最初に始めたのはダンサーなんです。でも、それが大きかったのではないかなとも。ロープの中でのグルーヴ感やリズム、そういったダンサブルな動きは日本ならではですね。 あと、日本は“カルチャー”として動いている。他の国はスポーツ的なんですよね。良し悪しあると思いますし、それが各国大切にしているスタイルですから否定したい意図はないのですが、ファッションへのこだわりや音楽性に紐づいた演技、歴史的なところを熟知している部分とか、そこは日本流の強みだと思っています」