千葉の寒さは「埼玉並み」? 「温暖な千葉」は本当? 続・過去30年のデータから見る気温
4年ぶりに降った先先週の大雪がほぼ溶けたとは言え、まだまだ寒い千葉県。先日配信した千葉の「寒さ」をテーマにした記事では、県内で最も寒い時期は「1月」、最も冷え込む地域は「成田」であることが判明しました。さらに気になったのは、首都圏の中での千葉の位置付け。「温暖な千葉」とはよく言われますが、果たして本当?寒いイメージのある埼玉をはじめ、東京、神奈川も含めた首都圏1都3県の中で千葉がどの程度の寒さなのか、気象データを比較してみました。(デジタル編集部)
◆首都圏でも寒いのは1月
気象庁がまとめている1991年から2020年の30年間のデータによると、千葉と同じく、東京、神奈川、埼玉も最も寒い時期は1月でした。 なお、首都圏以外では2月の方が寒い地域もあり、全国一律に1月が寒いというわけではないようです。 では、1都3県で最も寒い地域はどこでしょう?気象庁が気温を観測している35地点(東京都の島しょ部を除く)の1月の最低気温を調べました。
◆中心都市で寒いのはさいたま
まず、1都3県の中心都市(各県庁所在地、東京は千代田区)を比較。すると、次のような結果に。 最も寒いのはさいたまのマイナス1・1度。以下、東京1・2度、千葉2・4度と続き、一番暖かいのは横浜の2・7度。これは、緯度の通りで、特に驚きのない結果でした。
◆成田は寒さ上位
では、1都3県の35地点を比較してみます。まず、上位から。 その結果、最低気温が最も低い地域は鳩山(埼玉県)のマイナス4度、次点が秩父(同)のマイナス3・8度でした。「埼玉の内陸部や北部が寒いんだろうなぁ」と調べる前から予想はしていたので、この辺も順当な結果です。 以下、小河内(東京都)がマイナス2・4度、青梅(同)がマイナス2・3度と東京の内陸部が続き、5番目に成田(千葉県)のマイナス2・2度が登場。首都圏の中でも、成田は上位の寒さだったことが分かります。
意外だったのは、寄居(埼玉県)もマイナス2・2度で、成田と同じ5位だったこと。地理的には成田よりだいぶ北にあり、埼玉県のかなりの内陸部である上に、秩父や鳩山よりも北部に位置するのに不思議です。それだけ、「内陸性気候」が特徴の北総台地の中央に位置する成田が寒いということなのでしょう。