腰まわりの浮き輪肉、猫背、反り腰、ぽっこりお腹…悩ましい加齢ボディの解消は、「背中の柔軟性」を取り戻すこと!【森拓郎】
40代50代になると気になり出す姿勢や体型の崩れ。実はそんな加齢ボディを再構築する効果が高いのが、ピラティスを取り入れたポーズ。その効果の秘密は、「背中」の骨格を整え、柔軟性を高めていく点にあるとか。そこで今回は、背中にアプローチして、姿勢や体型の崩れをリセットするピラティスを、ボディワーカーでピラティス指導者の森拓郎さんに教えていただきました。猫背や反り腰姿勢の人、呼吸が浅くなっている人、ぽっこりお腹や腰回りの“浮き輪肉”に悩んでいる人、代謝が低下して太りやすくなっている人、必見です! 【写真】森拓郎さんに学ぶ「正しい立ち姿勢」と「間違った立ち姿勢」
背中の上部と下部にアプローチして、姿勢や体型、呼吸を正しい状態に
この連載で、ピラティスは、骨盤や股関節にアプローチしていくのが大きな特徴とお話ししましたが、もうひとつ、重視するパーツが「背中」なのだそう。その理由を森さんに伺いました。 「背中は、姿勢や呼吸に深く関わる重要な部分です。まず、首から、背骨のうちの胸椎と呼ばれる部分までが背中の上部。この部分は、緩やかなS字カーブを描いているのが正しい状態。でも、現代人は、スマホ操作やデスクワークなどで前かがみ姿勢でいることが多いので、首はストレートネックになって、胸は前に閉じ、背骨が丸まった猫背姿勢で固まっている人が多数。こうなると肋骨の動きが悪くなるので深い呼吸がしにくくなり、代謝も下がってしまいます。 これを改善できるのがピラティスです。ピラティスは、背骨の1つ1つを動かしたり、潰れている関節を伸ばしていくのが大きな特徴です。また、動きに合わせて深い呼吸をするため、背中上部の柔軟性が高まります。その結果、猫背や巻き肩、ストレートネックが改善して自然なS字カーブが戻り、姿勢がよくなるのです。背中上部の柔軟性が高まると肋骨の動きもよくなるので、より深い呼吸がしやすくなって代謝も上がります。 一方、背中下部は、肩甲骨下部からみぞおち真裏の肋骨下部までを指します。現代人は、猫背の人が多いですが、それを改善しようとして逆に反り腰姿勢になっている人も多数。こんな姿勢だと、お腹の力が抜けて腹筋が弱くなるので、お腹がぽっこり出たり、腰回りに“浮き輪肉”がつく原因になります。また、猫背や反り腰だと背中下部が硬くなるので、これも肋骨の動きが悪くなって呼吸が浅くなる原因に。ピラティスでは、背中下部の骨もひとつずつ動かしたり、関節同士を広げていくことで柔軟性を高めていきます。そのため、姿勢がよくなって、お腹や腰回りが引き締まり、呼吸も深くなるのです」(森さん) そこで、森さんがおすすめしてくれたのが、背中上部と下部のストレッチ。さっそく実践して背中の柔軟性を取り戻して。