オリックス・田嶋「みんなに感謝」2年ぶり2度目完封で3勝 「理想」中日・大野雄フォームで無四球4安打7奪三振
(パ・リーグ、オリックス5-0ソフトバンク、11回戦、ソフトバンク6勝5敗、22日、京セラ)また少し、理想の投手像に近づいた。魂を込めた110球。勝利の瞬間、オリックス・田嶋はようやく笑った。グラブをポンポンとたたき、バッテリーを組んだ若月とハグ。2020年9月16日の楽天戦(ほっと神戸)以来、自身2年ぶり2度目の完封勝利で、チームを4カードぶりの勝ち越しに導いた。 「(プロ)初完投してからもう一度やりたいという気持ちは頭の中にずっとあったので、実現できてうれしいです。こういう機会をどんどん増やせるようにもっと練習して頑張りたいと思います」 一回、二回と2死から得点圏に走者を背負うが、バックの好守に助けられ無失点。三回からは6イニング連続で三者凡退に仕留めた。4安打7奪三振で今季3勝目。無四球と攻撃にいい流れを呼び込んだが、「自分自身の貢献できたなというところは無四球ぐらい。あとは野手の方に打ってもらって、守ってもらって。完封したけど、自分でやり遂げた感覚はない。みんなに感謝しないといけない」とチームメートに頭を下げた。 投球フォームの微調整が効果的だった。セットポジションに入る際、やや胸を張り、重心を後ろに移す。5月27日の一戦(京セラ)で投げ合った大野雄(中日)を参考にした。 「大野さんは変わったセットの仕方をしているなと思って。まねから入って、自分の形にした。大野さんみたいにいっぱい完投をできる選手になれたら、理想に近づける。しっかり複数回できるように」 球界を代表する左投手を追いかけ、追い抜く。その日を目指し、田嶋は一歩ずつ歩みを進めていく。(西垣戸理大)