〔東京外為〕ドル、149円台後半=米利下げ観測強まり下落(9日午前9時)
9日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、11月の米雇用統計で失業率が悪化したことなどを受け、FRBによる米利下げ観測が強まり、1ドル=149円台後半に下落した。午前9時現在、149円85~87銭と前週末(午後5時、150円10~11銭)比25銭のドル安・円高。 前週末の海外市場では、欧州時間は米雇用統計前の調整買いなどで、150円70銭近辺に水準を切り上げた。米国時間の序盤は、雇用統計で失業率が悪化したことなどを背景に12月の利下げ観測が強まり、149円30銭台まで下落。中盤は、ミシガン大消費者景況感指数が74.0と、市場予想(73.0、ロイター調べ)を上回ったことで、150円10銭台に持ち直した。終盤に向けては、150円前後で小動き。週明けの東京早朝は、149円80銭~150円10銭台のレンジでもみ合っている。 11月の米雇用統計は、非農業部門の就業者数が前月比22万7000人増(市場予想20万人増、ロイター調べ)と、ハリケーンなどを受け低調だった10月(3万6000人増)から急回復した。一方、失業率は4.2%と、前月から0.1ポイント悪化。市場では「就業者数の3カ月平均は14.5万人程度で、12月利下げを妨げる水準ではなかった」(国内証券)と指摘されている。 この後の東京時間は特段の材料を欠く中、150円を中心とするもみ合いが見込まれる。市場関係者からは「米利下げを最終判断するための材料となるCPIを11日に控え、様子見姿勢が強まるだろう」(外為仲介業者)との声も漏れる。 ユーロは対円、対ドルで下落。午前9時現在、1ユーロ=158円33~34銭(前週末午後5時、158円85~87銭)、対ドルでは1.0565~0566ドル(同1.0583~0583ドル)。