“見立て作家”田中達也さんが北京で作品展 題材は「無印良品」の商品
熊本市出身のミニチュア写真家、田中達也さん（42）＝鹿児島市在住＝が、中国でも人気の生活雑貨「無印良品」の商品を題材にした展覧会を中国・北京市で開いている。同社の服や雑貨を山脈やロープウエーに見立てて「万里の長城」を表現するなど計17点を展示中。 【写真】メジャーやポーチをリフトに見立てたミニチュア作品 田中さんは、食べ物や道具などを別の物に見立てて写真や映像を撮影し、「見立て作家」とも呼ばれる。例えば、傍らに小さな人形を置いてブロッコリーを木に見立てたり、パンを新幹線に見立てたりして不思議な空間づくりをする。作品はNHKの連続テレビ小説「ひよっこ」（2017年）のタイトルバックに採用され、注目された。 中国での作品展は18年の上海に続いて2回目。「想像の長城」と題した作品は長さ約10メートルと過去最大で、無印良品の上着や草履などで長城が連なる山並みを作り、ミニチュア人形を各所に置いて観光客でにぎわう様子を表現した。タオルと化粧水のボトルで砂漠を表現した作品なども展示されている。 田中さんは交流サイト（SNS）で毎日作品を発信し、外国人のファンも多い。今年1月には中国のSNS「微博（ウェイボ）」と「小紅書」でアカウントを開設した。田中さんは「普段何げなく使っている物も発想次第でもっと楽しく、もっといい物に見えてくる。『見立て』は言葉が通じなくても理解できるので、多くの人に楽しんでほしい」と話している。 会場は無印良品のホテルブランド「MUJIホテル北京」1階。入場無料、11月1日まで。 （北京・伊藤完司）
