川口のクルド人「難民でなく移民」「いなか出身者の行動」トルコ人著名ジャーナリスト語る 「移民」と日本人 クルド人が川口を目指す本当の理由⑤
それは川口市で夜間、クルド人の子供たちが往来で遊んでいる光景と重なった。市内に集住するクルド人約2千人のうち、小中学生は推計約400人と突出して多く、「子だくさん」のクルド人の「移民性」は顕著となっている。
今年3月にトルコのクルド人地域を現地調査した元国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)駐日代表で、東洋英和女学院大の滝沢三郎名誉教授(76)は「彼らの多くが経済的理由で来日している以上、問題解決の方向性も、難民認定よりも合法的な就労の道を探ることに力を入れるほうが理にかなう」と指摘。
その上で「彼らにはいったん帰国してもらい、来日して就労を希望する人にはトルコと日本両政府が協議した上で、技能実習に代わる育成就労制度などにより合法的な入国、滞在の道を開いてはどうか」と提言した。=おわり(「『移民』と日本人」取材班)