Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

法律知識と分かりやすさの両立求めて、事業会社が挑んだ「報道」 コンビニ問題を提起した弁護士ドットコム

配信

  • この記事についてツイート
  • この記事についてシェア
withnews

連載『WEB編集者の教科書』 情報発信の場が紙からデジタルに移り、「編集者」という仕事も多種多様になっています。新聞社や雑誌社、時にテレビもウェブでテキストによる情報発信をしており、ウェブ発の人気媒体も多数あります。また、プラットフォームやEC企業がオリジナルコンテンツを制作するのも一般的になりました。 【画像】弁護士ドットコムニュースが問題提起したコンビニ24時間営業を問う報道とは ネタ会議の様子も 情報が読者に届くまでの流れの中、どこに編集者がいて、どんな仕事をしているのでしょうか。withnewsではYahoo!ニュース・ノオトとの合同企画『WEB編集者の教科書』作成プロジェクトをスタート。第7回は数あるオウンドメディアのなかでも、専門性の高い記事を幅広い読者に届けることに成功していることで知られる「弁護士ドットコムニュース」編集長の新志(しんし)有裕さん、副編集長の山口紗貴子さんに、運営の舞台裏や専門性の高い分野で良質なニュースを作り出している編集者に求められるスキルやキャリアについて伺います。(取材・文=有馬ゆえ 編集=鬼頭佳代/ノオト) 【「報道メディア」と「オウンドメディア」を両立する】 ・メディアを続けるうちに関係者とつながり、“一次情報”に近いニュースを発信できるように。 ・1人の編集部員がネタ探しからSNS投稿まで記事作りの全工程を担う。 ・最近は、法律的な知識を持つ報道未経験者を採用し、入社後に取材・編集スキルを学んでもらうことも。

いちオウンドメディアが“報道”の付加価値を得るまで

「弁護士ドットコム」は、弁護士への無料相談や弁護士検索など、法律トラブルの解決をサポートするサービスです。「弁護士ドットコムニュース」は2012年、そのオウンドメディアとしてスタート。 時事問題から身近なトラブルまでさまざまな社会問題を法的視点から切り取った記事は、Yahoo!ニュースやSmartNewsなどへ配信されています。オウンドメディアであり、報道メディアである。その両立はいかにして保たれているのでしょうか。 「当初は、現在とイメージの異なるメディアだった」と編集長の新志有裕さんは話します。 「開始当初のコンセプトは、『社会で起きているニュースを弁護士がわかりやすく解説する』。新聞やテレビ、ネットで話題のニュースに、法的観点から解説コメントを加えて記事化していました。いわゆる“二次情報”のみを配信している媒体だったんです」(新志さん) 背景には、低コストで認知度向上を行わなければならないオウンドメディアならではの事情がありました。 「弁護士による解説記事は、基本的にメール取材がベースです。弁護士から届いたコメントを編集部員が加工して記事を作るため、比較的コストをかけずに多くの記事を制作できました。前編集長の時代には、記事数は月100本ほどです」(新志さん) Yahoo!ニュースへの配信が始まったのも手伝って、徐々に認知度が向上。と同時に2014年頃からは、直接取材による深度のある記事を扱い始め、徐々に増やしていきました。 裁判を起こした当事者に話を聞いたり、弁護士により詳細な解説をしてもらったりすることで、ニュースを法という視点で見るだけでなく、新しい価値を生もうとしたのです。 「また、メディアを続けるうちに築かれた弁護士などとのネットワーク、読者からの情報提供などからネタを得て、裁判や記者会見の現場へ取材におもむき、“一次情報”に近いニュースを発信できるようにもなりました」(新志さん) このように、弁護士ドットコムニュースは、オウンドメディアでありながら報道メディアとしての地位を確立するまでに成長しました。現在、弁護士による解説記事と独自取材のニュースは、1:1のボリュームで更新されているそうです。

【関連記事】