「一度寝ると17時間は起きられない」急増する『オミクロン株の後遺症患者たち』訴えるのは強い“だるさ“症状だけでなく“周囲の理解“得られず「二重の苦しみ」
電話で話していたのは、京都府内に住むコロナ後遺症の女性患者(30代)。地元の病院では診てもらえない全国の患者たちにオンライン診療も行っているのだ。 (京都府内のコロナ後遺症患者) 「常に何かが乗っている感じで、最初はすごくきつかったです」 女性は今年2月にオミクロン株に感染。後遺症で一時、寝たきりに近い状態になっていた。 【平畑院長がオンラインでコロナ後遺症患者を診療している様子】 (平畑院長)「寝たきりに近い状態だったからね。まだ通勤練習はしていないですか?」 (後遺症患者)「大丈夫でした、行くのは行けました。しんどくもならなかったので」
『オミクロン株は後遺症の段階になると非常にきつい』
後遺症患者と向き合ってきた2年間。平畑院長は症状の検証を続けてきた。これまで診察したオミクロン株の後遺症患者305人のうち、94%がけん怠感を訴え、85%が思考力の低下、咳などの症状は68%にみられた。
(ヒラハタクリニック 平畑光一院長) 「『オミクロンは軽い』とみんなに言われるんですけど、実際に後遺症の段階になってしまうと、いままでと同じように辛い、非常にきつい。咳についてはオミクロン後遺症の方が多いですね」
こうした検証と共に“ある治療法”が7割近くに効果があったという。 (ヒラハタクリニック 平畑光一院長) 「『上咽頭擦過療法』があんまり効かないというのは脱毛だけなんですね。あとは全部の症状に効く可能性があるんです」
「上咽頭擦過療法」とは、鼻腔の奥にある上咽頭に薬液を付けた綿棒などを擦りつけて炎症を抑える治療だ。これにより、頭痛や目まいが改善するとみられている。 (ヒラハタクリニック 平畑光一院長) 「脳の一番近いところの炎症を取るということなんですよ。それをやらないと治らないですね。最初だけ鼻の奥をグリグリするので痛いんですけど、どんどん楽になっていきますから」
治療法を模索する関西の“コロナ後遺症外来“
コロナ後遺症の専門外来を行う病院は関西にもある。大阪の「北野病院」では後遺症外来の予約は1年先まで埋まっている。
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