初めての出会い以来首ったけ…藤井竜王も負けを認める「砂むし」好きの佐々木八段、指宿市の観光大使に委嘱
鹿児島県指宿市は、将棋の第37期竜王戦七番勝負で藤井聡太竜王(22)に挑戦した佐々木勇気八段(30)を「指宿観光大使」に任命した。同市の指宿白水館で10日に委嘱式があり、盾や名刺が贈呈された。佐々木八段は「将棋で活躍することが一番のPRになると思うので、実力向上に努めたい」と意気込みを語った。 【写真】指宿観光大使の名刺には、佐々木勇気八段が砂むし温泉を楽しむ様子が刷られている=指宿市の指宿白水館
佐々木八段は埼玉県出身。2017年に、藤井聡太四段(当時)のデビュー公式戦30連勝を阻止し注目を集めた。18年に大盤解説の仕事で同市を訪れた際、砂むし温泉の大ファンに。以来、プライベートも含めて10回近く訪れているといい、藤井竜王も「(砂むしでは)佐々木八段にはかなわない」と認めるほどだ。 観光大使の名刺には砂むし温泉の説明と、砂の中で笑みを浮かべる本人提供の写真が印刷された。委嘱式で、打越明司市長は「棋士としても、大使としても活躍してくれることを期待する」と激励。指宿長太郎焼のコーヒーカップや、砂むし温泉2施設の招待券なども贈った。 奨励会入りを目指す同市の山川小学校4年塩手遥之さんは、記念品のTシャツを手渡し「プロ棋士になっていつか対戦したい」と宣言。佐々木八段は年齢を尋ね「それまで(自分も)頑張らないと」と笑顔で応じた。塩手さんは「優しく話しかけてもらい、一番好きなプロ棋士になった」とうれしそうに語った。
南日本新聞 | 鹿児島