【愛知杯】センテリュオは年齢がネックで消し ハイブリッド式消去法で残ったのは人気薄中心の5頭
『前走GI』×『前走6着以下』★4.3%★
続いては前走クラス別から消去データを探った。注目したのは前走GI組だ。対象期間の成績は【2-2-1-30】(複勝率14.3%)とイマイチ。この組の好走条件は、前走で掲示板に載っていることだ。5着以内なら【1-2-1-8】(複勝率33.3%)と信頼度は高めだが、6着以下は【1-0-0-22】(複勝率4.3%)で数字は大きく落ち込む。 今年はこの条件に4頭が当てはまった。GI大敗からの巻き返しはないとみて、新たにウラヌスチャームを消去したい。 【今年の該当馬】 ・(アブレイズ) ・(ウインマイティー) ・ウラヌスチャーム ・(ロサグラウカ)
『5歳12月以降』×『関西馬』★6.1%★
続いてはレース当時の年齢に注目した。今回対象とした中京開催過去7回のうち、12年から14年の3回は12月開催。2016年以降は1月開催だった。12月開催時の5歳以上および、1月開催時の6歳以上が苦戦していて、その成績は【1-2-2-49】(複勝率9.3%)。そして、これに掛け合わせたのが調教師の所属先。美浦所属の【1-1-1-18】(複勝率14.3%)に対し、栗東所属は【0-1-1-31】(複勝率6.1%)で、2倍以上の開きがあった。 今年このデータに当てはまったのは1番人気が濃厚なセンテリュオや昨年の覇者デンコウアンジュなど8頭。関西馬を対象にしたことで、消去対象の馬は膨れ上がった。 【今年の該当馬】 ・サトノガーネット ・センテリュオ ・(タガノアスワド) ・デンコウアンジュ ・ナルハヤ ・ブライティアレディ ・(ミスマンマミーア) ・レイホーロマンス
『社台系生産』×『前走から距離延長』★8.7%★
最後は、生産者別のデータをピックアップする。いつものように社台系と非社台系で分けると、前者の複勝率は15.5%、後者が19.7%と、社台系の方がやや苦戦している。社台系生産馬に掛け合わせたのは、前走からの距離変動だ。同距離もしくは距離短縮の場合は【4-1-2-28】(複勝率20.0%)と好走率は水準以上。しかし前走から距離延長の場合は【0-2-0-21】で、複勝率は10%を割り込んだ。 今年この条件に当てはまったのは4頭。前走マイル重賞のターコイズSから参戦するドナウデルタとランブリングアレーなどが消去対象となった。 【今年の該当馬】 ・サトノダムゼル ・ドナウデルタ ・ランブリングアレー ・リンディーホップ 5つの消去データを経て、残ったのはシゲルピンクダイヤ、ディアンドル、マジックキャッスル、ムーンライトナイト、レッドアステルの5頭だけ。このうちムーンライトナイトは除外の可能性が高く、もし出走したとしても前走2勝クラスを勝ち上がったばかりで好走は難しいだろう。 面白そうなのは、左回り2戦2勝のレッドアステル。5歳を迎えたが、まだキャリア8戦で底を見せていない。マジックキャッスル、シゲルピンクダイヤと並び、現時点の本命候補として名前を挙げておく。 【ライタープロフィール】 八木 遊 野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年から、恥を覚悟でTwitter(@Yuuu_Yagi11)にて全重賞の予想、買い目、年間収支を掲載中。
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