日本の最上位大学はどこなのか? 上位12校を脅かす「立命館大学」の高い実績
同志社と立命館
京都では、同志社と立命館の2大学がある。歴史的に同志社は私大をリードしてきた名門大学である。ここでは、たまたま両校に勤務した友人がいるので、比較をしてもらった。 ①出自。同志社(以下D)はキリスト教をベースにして英語、教養を身につける、立命館(以下R)は民主主義をベースに法学を学ぶことでスタートした。 ②現在の運営は、Dは職員に卒業生が多いなか、教員がリードする形で進められる。Rは出身大学を問わず教職協働で進められる。Dが伝統を大切にするゆえに、それに縛られる。Rは変化を大切にし、多面的な展開をする。 ③現在の学長は、Dが神学部出身で、Rは民間企業経験者。 ④学生は、Dが入学時の満足度をキープしながら、自主性を重んじる。Rは入学後の成長が大きく、多様性のある学生サポートメニューが提供される。 ある立命館の教員は、「立命館は自分にとっての価値を見出し、生涯の友を見つけられる大学」と位置づけていた。中央大と同じく立地問題の影響も大きいと見られる。同志社の文系は地下鉄今出川駅(京都駅から10分)の真上にある。出口の1つを出ると、学内に入る。東京でもこんな学校は見たことがない。 同志社の方に聞いたら、地下鉄ができるとき、大学が負担して作ったそうだ。仮想になるが、「もし立命館がこの場所にあったら、評価は変わる」という声を聞く。 私は同志社の知り合いも多く、仕事を通じていつも協力してもらっており、感謝している。ここでの結論としては、高校生の志望度では同志社、在学中の成長値は立命館ということになった。
西山昭彦(立命館大学客員教授)