交通事故で長期休業、薄給で生活ギリギリ…。加害者側の保険会社「休業損害、交通費は後で支払う」→挙句、放たれた“高圧的な一言”に被害者憤慨【弁護士が解説】
交通事故はいつ誰にでも起こりうるトラブルです。運悪く被害者になった場合、それまでの生活に支障をきたし、本当に憂鬱で辛い日々を送ることにもなりかねません。加害者側とは保険会社を通しての対応となることが一般的ですが、その対応や賠償金についてはよく分からないという方がほとんどでしょう。そこで、実際にココナラ法律相談のオンライン無料法律相談サービス「法律Q&A」によせられた質問をもとに、交通事故における保険会社の対応や賠償額の相場等について、古山隼也弁護士に解説していただきました。 都道府県別「自動車事故死亡者数」…人口10万人あたりの死亡者数で比較 2023.03.30
誠意のかけらもない保険会社の対応
相談者のユキナさん(女性、仮名)は、交通事故に遭い、会社を休んでいます。有給を使い、1ヵ月が過ぎたところです。 なんとか生活はしていけているものの、薄給を支えていた残業および夜勤がないため、ギリギリの状態です。 加害者側とは保険会社を通してやりとりし、現在、休業損害手当をもらうため、手続きも進めています。その他、治療費、通院のための交通費など諸々も、支払ってもらう予定です。ユキナさんにとって、全てが初めてのことで、分からないことだらけ。 自身の対応の仕方に至らないところもあるかもしれないと自覚する一方で、保険会社のあまりにひどい対応に不信が募るばかりといいます。 交通費は「後々分かりづらくなるからひとまず被害者負担で」、休業損害手当は「示談後に支払う」など、 まるでユキナさんが加害者のような冷徹で突き放すような扱いです。挙句に「不満があるなら弁護士を通して」と高圧的に言われたそうです。 「こんなものだろう」とは到底納得できない保険会社の誠意のかけらもない対応に憤懣(ふんまん)やるかたないユキナさんは、せめて溜飲を下げようとココナラ法律相談「法律Q&A」に次の3点について相談しました。 (1)高圧的な保険会社のこのような対応は、被害者側に対して適切といえるのか。 (2)こちらの生活も逼迫する中、休業損害や交通費等の支払いはやはりまず自腹が妥当なのか。 (3)休業損害手当に残業代等も盛り込んだ金額を期待することは無理すじなのか。