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路線バスで都県境越えの最難関「山梨ルート」 東京からバスが通じる「水源の村」の事情

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乗りものニュース

奥多摩から山梨県内へ 風光明媚なダム湖沿いを行くバス

 昭和末期までは珍しくなかった「都道府県境を越える路線バス」は、平成に入って急激に数を減らし、いまではあまり見られなくなってしまいましたが、東京都内からはいくつかの県境越え路線が健在です。そのなかで、東京と山梨の都県境を越えるものが、山梨県丹波山村方面へ通じる西東京バスの奥9および奥10系統、小菅村方面に通じる奥12系統です。 【地図】路線バス乗り継ぎ「東京~山梨ルート」  これら路線の始発点はJR青梅線の終点 奥多摩駅(東京都奥多摩町)で、都内区間は大部分が同じルートです。駅舎の町道を挟んだ正面にはバスやタクシーの待機場があり、都内では珍しい鍾乳洞がある日原(にっぱら)方面のバスもここから出るため、行楽シーズンには、何台ものバスが乗り換え客を待つ光景も見られます。  奥多摩駅を出たバスは、下流部と同じ川とは思えないほど細い多摩川を縫うように渡りつつ、ゆっくりと標高を上げるルートを走っていきます。右手の山中には、古びた線路跡が。これは東京都水道局の貨物線「小河内線」で、この先にある小河内(おごうち)ダム建設の資材運搬という使命を終えたのち、観光鉄道化も検討されながら、1957(昭和32)年から60年以上も「休止」状態となっています。  バスが走る国道はやや狭いトンネルもあり、さしかかるたびに減速します。奥多摩駅出発から10数分ほどで、小河内ダムが見えてきます。  堰堤(えんてい)の高さ149mという東京都最大のダムの奥には、広さ263平方キロメートルの貯水湖「奥多摩湖」が広がっています。この近辺で取水された水は、「東村山音頭」にもうたわれる村山貯水池(多摩湖)などへ40kmもの距離を流れ、東京都の多摩地域に広く配水されるそうです  秋は奥多摩湖に紅葉が映え、近辺は都内有数の行楽スポットになります。湖畔を西へ走るバスも、もちろん大変に賑わいますが、そうした多くの行楽客が下車し、賑わいがすっかり収まったころ、バスは深山橋バス停の先で丹波山村方面もしくは小菅村方面へ分かれ、都県境を越えてそれぞれの村を目指します。

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