順大病院 これまでの経緯/埼玉県
県が誘致を進めてきた順天堂大学の新病院の開設についてこれまでの経緯を振り返ります。 県は医師不足の解消や病床数の増加を目的に2014年、病院整備計画を公募します。 公募の条件は▼大学付属病院であること▼医学系大学院を併設すること▼医師確保が困難な地域への医師派遣に協力すること▼2018年3月までに着工することの4つでした。 そして、2015年3月に順天堂大学の計画を採用しました。 計画では、2020年度中にさいたま市の浦和美園地区に、病床800床の病院を完成させるというものでした。 当時、大学は総事業費を「834億円」と試算していました。 しかし、計画が実現することはなく、2018年には県と大学側が▼開院を3年遅らせ2023年度末をめざす▼用地を無償貸与▼整備費の財政支援は補助率が2分の1以内、とする確認書を交わしました。 さらにおととし4月、開院時期をさらに遅らせ、2027年とする計画に変更されました。 しかし、ことし7月、総事業費が当初の2.6倍に膨れ上がり「2186億円」かかることや、開院時期は予定している2027年11月から「20か月遅れる」というメールが大学から大野知事に届きました。 大野知事は大学に対して、計画を変更する場合は12月2日までに申請するよう求めていました。 知事が求めた医師派遣で、大学が現在派遣している2人の医師について、それぞれ来年3月と6月の任期を全うさせる意向ということです。 しかし、そのあとの医師派遣については今後、県と協議するとしていて、医師不足の解消に向けた取り組みの行方が注目されます。
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