ビットコインが9万2000ドル付近まで暴落し、暗号資産先物で10億ドル以上の清算が発生
暗号資産(仮想通貨)をトレースする先物は、ビットコイン(BTC)が12月5日に記録した10万3000ドル超の最高値から、利益確定売りが入り、6日早朝には一時9万2000ドル近くまで急落したため、過去24時間で10億ドル(約1500億円、1ドル=150円換算)以上の清算が記録された。 BTC先物は、5億ドル(約750億円)近い純清算が記録され、そのうち4億2000万ドル(約630億円)はロング、つまり価格上昇への賭けによるものだ。イーサリアム(ETH)先物は8500万ドル(約127億5000万円)と、それよりは少ない清算額だった。 清算とは、トレーダーの初期証拠金の一部または全部の損失により、取引所がトレーダーのレバレッジポジションを強制的にクローズすることを指す。これは、トレーダーがレバレッジをかけたポジションの証拠金要件を満たすことができない(取引を継続するための十分な資金がない)場合に発生する。 15万6000人以上の個人トレーダーが清算され、最大の清算注文は暗号通貨取引所OKXによるもので、1800万ドル(約27億円)相当のBTC/USD取引だった。このデータによると、影響を受けたトレーダーの約89%はロングトレーダー、つまり価格上昇を予想するトレーダーだった。 BTCとETH以外の暗号資産では、ドージコイン(DOGE)とエックス・アール・ピー(XRP)を追跡する先物取引が、先月の数週間にわたる両トークンの高騰から価格が反転したことにより、累計5000万ドル(約75億円)の損失を記録した。 オープン・インタレスト(OI、建玉)とは、特定の時点における有効な先物契約の数を指す。オープン・インタレストの増加は、資金の流入を表すと言われている。 この下落により、人気の高い暗号資産の恐怖と貪欲指数(Fear and Greed Index)は「極度の貪欲」から「貪欲」へと低下し、30日以上ぶりの最低水準となった。この指数は、ボラティリティ、価格、ソーシャルメディアのデータを追跡し、参加者が恐怖を感じているか(通常は局所的な底値の兆候)、あるいは貪欲になっているか(市場の天井を示す)を示す。 |翻訳:CoinDesk JAPAN|編集:井上俊彦|画像:Shutterstock|原文:BTC Nosedive to 92K Hits DOGE, XRP Futures Hardest as Liquidations Climb to $1B
CoinDesk Japan 編集部