トランプ氏、財務長官に投資ファンド経営者のベセント氏を起用 減税や規制緩和を重視
【ワシントン=坂本一之】トランプ次期米大統領は22日、財政など経済政策を主導する財務長官に投資ファンド経営者のスコット・ベセント氏を起用すると発表した。トランプ氏が選挙戦を通して掲げた法人税や所得税の減税や、中国との経済問題などを担う。 トランプ氏は声明で、ベセント氏の協力を得て「ドルを世界の基軸通貨として維持し、経済大国としての地位を確固たるものにする」とし、「米国の新たな黄金時代」を目指すと訴えた。連邦債務の抑制や貿易不均衡の解消を図る考えも示した。 ベセント氏について自身が掲げる「米国第一」主義の「強力な支持者だ」と強調した。 ベセント氏は大統領選でトランプ氏を強く支持し、減税や規制緩和による経済成長を重視する姿勢を示してきた。日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの買収計画を審査する対米外国投資委員会(CFIUS)のトップも兼ねる見込み。 また、トランプ氏は同日、労働長官にロリ・チャベスデリマー下院議員、予算編成などを担う行政管理予算局の局長にラッセル・ボート氏を起用すると発表した。 ボート氏は、トランプ氏に近い保守派シンクタンク「ヘリテージ財団」がまとめた次期政権への提言「プロジェクト2025」に共著者として参加した。