菅首相が会見 「宣言」に4府県追加(全文1)今回の宣言を最後とする覚悟で
政府を挙げて全力で対策を講じる
宣言の出口については、ワクチンの接種状況と併せ、重症者や病床利用率など、医療提供体制への負荷に着目した具体的な分析を進め、適切に判断をしてまいります。その上で社会経済活動の制限の緩和に向けた道筋を示してまいります。8月末までの間、今回の宣言が最後となるような覚悟で、政府を挙げて全力で対策を講じてまいります。国民の皆さんのご理解とご協力を心からお願いを申し上げます。 司会:それでは、これから皆さまよりご質問をいただいます。尾身会長におかれましては所定の位置にお進みください。ご質問の内容によりまして尾身会長にもご説明をいただきます。指名を受けられました方はお近くのスタンドマイクにお進みいただきまして、社名とお名前を明らかにしていただいた上で1問ずつご質問をお願いいたします。まず、幹事社からご質問いただきます。北海道新聞、佐藤さん、どうぞ。
自粛を求めるメッセージが乏しいのでは
北海道新聞:北海道新聞の佐藤です。総理は東京への緊急事態宣言を表明した8日、先手先手で予防的措置を講ずると述べましたが、逆に感染者が過去最多を記録しました。このような事態になった理由と、自らの責任についてお伺いします。オリンピックが開催される中で総理の自粛を求めるメッセージは乏しく、発信をしてもワクチンが効果を上げているとの内容ばかりであることが国民の危機感の欠如につながっているのではないでしょうか。感染の波をどのような手だてで、いつまでに収束させるのかと併せてお伺いします。 最後に、総理は国民の命と健康を守ることがオリンピック開催の前提と発言されましたが、現在、国民の命と健康は守られていますか。オリンピック・パラリンピックをこのまま予定どおり開催しますか。お伺いします。 菅:まず、東京の感染者数の増加の要因として指摘されるのは、デルタ株の急速な広がりです。今、従来のアルファ株よりも1.5倍、感染力が高く、東京のデルタ株は7割に達している、このようにいわれています。さらに専門家からは、夜間の繁華街の人出の低下が不十分である、こうしたご指摘もいただいています。時間短縮にご協力いただいた飲食店に対する協力金の早い支給に加えて、各都道府県により飲食店の見回り、こうしたことも徹底をさせていただきます。私から国民の皆さんには、先ほど申し上げましたけど、ワクチン接種こそがまさに決め手であり、総力を挙げて接種を進めていく、その必要があるというふうに考えております。 また、オリンピックでありますけども、今、東京への交通規制、首都高の1000円の引き上げ、こうしたことや、あるいは東京湾への貨物船の入港を抑制するだとか、いろんな対応、テレワークもそうでありますけども、そうした対応によって人流が減少しているということは、これは事実であると思います。さらに抑制をするために、オリンピック・パラリンピック、ご自宅でテレビ観戦をしていただけるような、そうした要請もしっかり行っていきたい、このように思っております。そうした中で感染拡大というものを防いでいきたい、このように思います。 また、感染状況の分析、今後の対応について、ちょっと尾身先生からもと思います。