菅首相が会見 「宣言」に4府県追加(全文1)今回の宣言を最後とする覚悟で
菅義偉(よしひで)首相は30日夜、官邸で記者会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「菅首相が会見 「宣言」首都圏3県と大阪府も追加へ(2021年7月30日)」に対応しております。 【動画】菅首相が会見 「宣言」首都圏3県と大阪府も追加へ(2021年7月30日) ◇ ◇
東京都、沖縄県の緊急事態宣言は8月31日まで延長
司会:ただ今より、菅内閣総理大臣の記者会見を行います。初めに菅総理から発言がございます。それでは総理、よろしくお願いいたします。 菅:先ほど新型コロナ対策本部を開催し、埼玉県、千葉県、神奈川県、大阪府に緊急事態宣言を発出するとともに、北海道、石川県、京都府、兵庫県、福岡県にまん延防止等重点措置を実施し、期間はそれぞれ8月2日から8月31日までとすること、東京都、沖縄県の緊急事態宣言を8月31日まで延長することを決定いたしました。 全国の新規感染者数は増加を続けています。昨日の全国の感染者は1万人を超え、本日の東京の感染者は3300人に上っております。首都圏、関西圏をはじめ多くの地域で増加傾向が続き、これまでに経験をしたことのないスピードで感染が拡大をいたしております。大きな要因として指摘されるのが、変異株の中でも世界的に猛威をふるっているデルタ株です。4月の感染拡大の要因となったアルファ株よりも1.5倍ほど感染力が高く、東京では感染者に占める割合は7割を超えている、このようにいわれております。全国的にデルタ株への置き換わりが急速に進むにつれ、さらに感染の拡大が進むことが懸念をされます。
重症者の増加に一定の抑制
一方で、足元の感染者の状況を見ますと、すでに高齢者の73%が2回の接種を完了する中で、これまでの感染拡大期とは明らかに異なる特徴が見られております。東京における65歳以上の新規感染者の数は感染が急拡大する中にあっても、本日も82人にとどまり、その割合は4月までの20%から、今では2%台に低下をしております。これに伴い重症者の数の増加にも抑制が見られて、一定の抑制が見られて、東京では人工呼吸器が必要な重症者の数は1月と比較しても半分程度にとどまり、そのための病床利用率も2割程度に抑えられております。また、死亡者の数も1月の水準と比較をし、大幅に低い水準にとどまっています。 このように、ワクチン接種の効果が顕著に表れておりますが、それでもなお強く憂慮すべきことがあります。1つは若い世代での感染が急拡大をいたしていることであります。東京では30代以下の感染者の割合が7割に達し、中でも20代の感染者が連日1000人を超えています。そして40代、50代の重症者が増加傾向にあり、1月と比較をしても1.5倍という水準となっております。このまま感染者の増加が止まらなければ重症者数もさらに増加をし、病床が逼迫をする恐れがあります。また、新規感染者数の急増に伴い、保健所による入院の調整に大きな負担が掛かり、自宅で待機する方も増えているのが現状です。こうした状況を勘案し、私はワクチン接種を進めながら、各地域でしっかりした対策を講じ、病床の逼迫を招かないように、緊急事態宣言、まん延防止等重点措置のそれぞれの地域を拡大し、期限を延長する判断をいたしました。 これまでに経験のない新しい感染症との闘いのため、国民の皆さんには1年半にわたり対策にご協力いただいておりますことに心より感謝を申し上げます。一方で、自粛の期間が長期化する中で自粛疲れの広がりが懸念をされております。特に若い世代の方々からは、コロナは怖い病気ではない、こうした声も聞かれます。感染対策よりも通常の生活や楽しみを優先させたいという気持ちもあると思います。しかし、ご理解いただきたいのは、デルタ株の出現によってこれまでとは変わり、若い世代の方々であっても重症化リスクが高まっており、感染後の重い後遺症に苦しんでいらっしゃる方がいるということであります。再三にわたる皆さまへのお願いですが、大変に心苦しい思いで、ワクチン接種がさらなる効果を発揮するまでの今しばらくの間、お1人お1人が高い警戒感を持って感染予防を徹底し、慎重な行動を取るようにお願いをいたします。