千葉県がんセンターで医療事故 60代男性が多臓器不全で死亡 血糖値測定が不十分
千葉県がんセンターは、患者の血糖値測定が不十分だったため血糖値が高くなったことに気付けず、患者が死亡する医療事故があったと公表しました。遺族とは和解が成立したということです。 千葉県がんセンター 加藤厚病院長 「患者さま、ご遺族の皆様、本当に申し訳ございませんでした」 千葉県がんセンターによりますと、食道がんの治療で通院していた60代男性患者は2021年6月、自宅で呼吸が不安定になり救急搬送されましたが、血糖値が極端に高い状態になり、多臓器不全により死亡しました。 男性については死亡する11日前に、大きくなった脳浮腫が見つかり、治療のためにステロイドを増量していました。 ただ、ステロイドの増量によって男性の血糖値がさらに高くなってしまい、血液の状態が悪化して多臓器不全を起こす要因になっていたことが分かったということです。 男性の死亡後に行われた第三者の医師らの調査によりますと、患者に対する血糖値の測定が不十分で血糖値が高い状態に気付けなかったことが判明したということです。 病院は男性に対して謝罪したうえ、再発防止に向けてステロイドや、がんの治療で薬物を使っている患者に対し通院や採血時の血糖値測定を義務付けるなどとしています。
テレビ朝日