親子で黒糖作りに挑戦 奄美手熟師会講習会
奄美手熟師会(岬眞晃会長)の子ども講習会が24日、鹿児島県奄美市笠利町の奄美きゅら海工房であった。島内4家族約10人が参加し、甘い香りに包まれながら黒糖作りを体験した。 手熟師会は奄美大島在住の技能者らの交流を目的に1992年に発足。ものづくりの技術や島の伝統を伝えるために、木工や陶芸、島唄、昔遊びなどの講習会を実施している。 今年度10回目。当初は屋内でのプログラムを予定していたが、新型コロナウイルスの影響で急きょ屋外でできる黒糖作りに変更した。 今回使用したキビの糖度は17度。講師の福原隆寿さん(41)は▽キビで一番甘いのは下部▽挿し木するのは上部▽工房の黒糖作りでは1日約1トン分のキビを使用する▽黒糖になるのは搾り汁の半量ほど│などと説明した。参加者はサトウキビを圧搾機にかけ、搾り汁を大釜で煮詰めながらかき混ぜる作業を体験し、最後はできたて熱々の黒糖に舌鼓を打った。 親子で参加した小宿小学校の児童は「搾る時と食べる時が一番楽しかった。黒糖は好き。出来たては軟らかくてホクホクしていておいしかった」と笑顔。 講師の福原さんは「作業の手間がおいしさにつながる。純黒糖のおいしさを知ってもらえたら」と語った。
奄美の南海日日新聞