初出場の広島商が決勝進出 エース右腕の大宗和響が184球の熱投「気持ちだけで投げました」
◇明治神宮大会 高校の部準決勝 広島商11―9敦賀気比(2024年11月23日 神宮) 高校の部の準決勝2試合が行われ、広島商(広島)は延長11回タイブレークの末、敦賀気比(福井)を11―9で破って決勝に進んだ。初出場初優勝を懸けて、あす25日の横浜(神奈川)戦に臨む。 広島商のエース右腕・大宗和響(2年)が184球を投じる力投で、伝統校を初めて決勝に導いた。「今まで感じたことのない疲労感。10回は気持ちだけで投げました」。7回終了時の5点優勢から同点に追いつかれタイブレークに入った8―5の延長10回に3失点。力を振り絞って勝ち越し点は与えずに10回8失点(自責点2)とし、最後の延長11回はマウンドを譲った。 鳥取県出身ながら「公立で強豪だから」と甲子園春夏45度出場の名門に憧れた。中学進学時に広島に引っ越した縁もあり、同校に進学。投球練習の球数は30球程度でも、伝統の背番号1に「責任がある」と疲労を隠して投げ続けた。決勝は73年春の選抜決勝で敗れた横浜と戦う。88年夏の甲子園大会以来となる全国制覇へ「先発でも投げられます」と平然と答えた。 (河合 洋介)