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職業は「パンク花屋」 いま米国メディアが注目する東信の死生観

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クーリエ・ジャポン

新型コロナウイルスによって、すでに106万以上もの命が奪われた2020年。私たちの死生観はいま大きく揺さぶられている。 【画像】職業は「パンク花屋」 いま米国メディアが注目する東信の死生観 そんな最中、ニューヨークのメディアが、ある日本人フラワーアーティストに密着したドキュメンタリー動画を公開。花を通じて彼が伝える「生と死」への考え方が、静かな注目を集めている。

パンクロッカーから一転、花屋さんに

米誌「ニューヨーカー」はウェブサイトの動画配信コーナーで、『宇宙空間に作品を送り届ける日本人アーティスト』(The Japanese Artist Who Sends His Work To Space)と題したドキュメンタリー動画を公開した。 この動画で密着取材を受けているのは、フラワーアーティストの東信(あずま・まこと)。都内にあるオートクチュールの花屋「ジャルダン・デ・フルール」で、顧客それぞれの要望にあった花を仕入れ、オリジナルの花束を作っている。 30分ほどの短編映像では、彼と仲間たちの制作風景や、いままでに東が発表した作品の数々を紹介している。 かつては、伝説的パンクロックバンドのセックス・ピストルズに憧れて、バンド活動に明け暮れた東。鋭い眼差しで花を見つめ、独創性あふれる作品を生み出す様子は、マッドサイエンティストのようにも映る。 彼はその意外な転身について、仕事がなかったときに家の裏にあった花屋のアルバイト募集を見つけたことがきっかけだと語った。

「美しいものを見たければ、自然に行けばいい」

「パンク花屋と呼ばれているけど、今はミュージシャンというわけではない」 そう話す東だが、ギターの代わりに花を手に取る彼には、今なおパンクの信条が根付いている。 生肉と切り花のショッキングなコラボレーションから中指を立てた花瓶まで、彼の作品は実に奔放かつユーモアに富んでいる。植物の美しさをただ賛美するのではなく、「作り手の魂がこもったものが感情を揺さぶる」と、彼は語る。 彼のフラワーアートには、以前から国内外のメディアが注目してきた。米国のアート雑誌「コロッサル」では、自身のフラワーアートを成層圏に打ち上げる様子を撮影する壮大なプロジェクトが取り上げられた。反対に、2017年には生きた花を水深1000メートルにまで潜水させて撮影。アートシーンを驚かせた。 しかし、今回のドキュメンタリーで掘り下げられているのは、彼のアバンギャルドな一面だけでない。 彼の作品に共通するメッセージ。それは、自然の圧倒的な強さと、無常であることの儚さだ。まさに、私たちがいま痛感していることでもある。

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