勝てるプレゼン資料のカギは「色使い」にあり
1月6日は1と6=色(いろ)の語呂合わせから「カラーの日」とされています。ビジネスにおいては、資料作成やプレゼンの場面などで色の使い方に悩む人は少なくありません。 そこでこの記事では、色彩心理を活用した上手な資料作成のコツについてお伝えします。たとえセンスに自信がなくても、正しい色の使い方を知ることで、見やすく伝わりやすい資料を作ることは可能です。ぜひ参考にしてください。
資料作成に色を活かす2つの鉄則
まずは色を選ぶ前に、押さえておきたい大切なポイントが2つあります。 【1】使う色は3色に絞り、バランスに注意する 一つ目は、色数を絞るということです。色を使いすぎると重要な部分が分かりづらくなり、肝心の中身が伝わりません。プレゼン資料であれば、基本的には3色に抑えるとよいでしょう。使用する色の比率は、以下のようなバランスが目安とされています。 ・ベースカラー(70%):背景色 ・メインカラー(25%):全体のイメージを作る色 ・アクセントカラー(5%):強調したい部分を目立たせる色 きっちりこの割合を守る必要はありませんが、大部分を占めるベースカラー(白など)に対して、メインカラーは全体の1/4程度、アクセントカラーは少量と覚えておきましょう。 【2】内容に沿った色を選ぶ 次に大切なことは、伝えたいイメージに沿った色を選ぶことです。例えば報告書などで、 ・リスク、売上減、危機的な課題→赤 ・順調、回復傾向、静観できる状態→青 このように色が使われていれば、違和感なくメッセージが伝わりやすいでしょう。しかし、赤と青が逆に使われていたらどうでしょうか? なんとなく気持ち悪く、受け手は混乱してしまいます。色にはそれぞれイメージがあるため、それに沿った色を選ぶということは、情報を正しく伝える上で非常に重要なのです。
伝えたいイメージから色を選ぶ
では、具体的に色が持つイメージを確認していきましょう。 赤 熱い、強い、情熱的、活動的な、パワフル、エネルギー ピンク かわいい、やさしい、甘い、愛、幸せ、優美、喜び オレンジ 暖かい、元気、健康的、楽しい、親しみやすい、安い、美味しい 黄 活気、希望、喜び、賑やか、幸福、注意、お金、光、前向き 緑 自然、安らぎ、落ち着き、癒し、若さ、新鮮、安全、平和、健康 青 冷静、知的、爽やか、信頼、誠実、平和、真面目な、静か 紫 高貴、高級、フォーマル、不思議、妖艶、和風、派手、神秘的 白 純粋、清潔、無垢、明るい、平和、未来、潔白 黒 強さ、高級感、フォーマル、かっこいい、モダン、重厚感 グレー 落ち着き、控えめ、都会的、あいまい、慎ましい、静か このように、色には必ずイメージが伴います。色に対するイメージは国や地域など文化の影響を大きく受けますが、一般的には上に挙げたような印象で受け止められます。 資料作成において、色の役割はあくまで内容をサポートすること。高級感を演出するなら黒や紫、健康を訴えるなら緑やオレンジなど、伝えたいメッセージに合った色を選ぶことで、より直感的に伝わりやすくなります。なんとなくの好みで選んだり、デフォルトの設定のまま色を使ったりすることは避けましょう。 そして、鮮やかすぎる色を使うのもNGです。安易にビビッドカラーのような色を選ぶと、刺激が強くて読みづらく、「とりあえず色をつけている」ようで知的な印象を損ねてしまいます。同じ赤や黄色でも、少しだけ“くすませる”ことで洗練された・落ち着いた印象になるため、ぜひ意識してみてください。