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妻は難病の夫を黙殺…絶望した60代男性が密かに記した遺言書

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難病を患う60代男性は、冷たくあしらい続ける妻に、長年にわたっていらだちと怒りを覚えていました。支えになってくれたのは30代の一人娘です。妻より自分が先立つことを想定し、遺産配分について考えを巡らしていますが、納得のいく分割のためにはどのような手立てがあるのでしょうか。相続実務士である曽根惠子氏(株式会社夢相続代表取締役)が、実際に寄せられた相談内容をもとに解説します。

思いやりを見せない妻とは、口も利かないほど関係悪化

今回の相談者は、60代の吉田さんです。吉田さんは、長年患ってきた病気と、これまでの家族の関係に悩みを抱えています。病状と年齢からみて、そう遠くない将来に起こるであろう相続について、遺産配分をどうするべきか考えているとのことです。 吉田さんの家族は、同年代の妻と30代会社員の長女の3人で、吉田さんの自宅で同居しています。吉田さんがとくに悩んでいるのは、妻との関係です。夫婦間は長年冷え切っていて、まともに会話をしたのがいつだったのか、いまとなっては思い出せません。 吉田さんは15年ほど前から、日本でも症例の少ない特殊な病気を患い、たびたび入退院を繰り返してきました。しかし、妻は家事や仕事の多忙を理由に、心細い思いをしている吉田さんを心配することもなく、病院への付き添いや入院準備ばかりか、その後のケアも入院費の心配も、一切してくれなかったそうなのです。結局、妻とは病気療養中の対応が原因で関係がぎくしゃくするようになり、ほとんど口も利かない関係です。 「あまり例のない珍しい病気で、しかも複数回の手術が必要だといわれ、とても心細かったのですが、妻は一切心配するそぶりを見せませんでした。当初は妻もパートとはいえ働いていましたし、しょっちゅう休めないのは理解できたのですが、手術前のカンファレンスにまで同席できないといわれたときは、本当に情けなくてつらかったです。そのころは娘も学生で、まさか負担をかけるわけにもいきませんでしたし…」 「もちろん医療保険には加入していましたが、通院や入院時の支払いに、すぐ間に合うわけではありませんでした。最初の入院が決まったときの妻の第一声は〈何それ、いくらかかるの? どこからお金出すの?〉でしたからね。本当に腹立たしかったです。結局、保険でカバーした以外の治療費は、これまでもずっと、すべて自分の貯金から出しています」 「妻が娘を生んだときも、体調を崩したときも、私はきちんと時間を取ってケアしてきたつもりです。私の勤め先は中堅企業でしたが、給料もよく、福利厚生もしっかりしていました。病気のせいで多少給料は下がりましたし、部署移動にもなりましたけれど、妻に金銭的な負担をかけたことはありません。周囲の理解もあって、無事に定年まで働けましたし…」 吉田さんは、弱ったときにつらい仕打ちをした妻に対し、許せない気持ちがあるといいます。そして現在の体調から、おそらく自分が妻より先に亡くなると予想していますが、できることなら妻に多くの財産を渡したくなく、寄り添ってくれた長女に遺したいと考えています。 吉田さんの財産は、吉田さんが購入した横浜市内にある自宅のマンション、貸駐車場、あとは約1000万円の預貯金です。貸駐車場はかつて吉田さんの実家だった場所で、建物は残っていませんが、土地自体にはとても愛着を持っています。 ●相続人関係図 依頼者 :吉田さん(60代) 相続人 :妻(60代)、長女(30代) 資産状況:自宅マンション、貸駐車場、預貯金

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