川崎出身、佐藤惣之助の詩碑 沖縄・首里城公園に移設 「六甲おろし」作詞
川崎市出身の詩人・佐藤惣之助(1890~1942)の詩碑が那覇市の首里城公園に移設され、記念式典が同公園で開かれた。両市の市長や川崎沖縄県人会のメンバーらが参加し、沖縄の本土復帰50年の節目に改めて川崎と沖縄の友好を誓った。 惣之助は阪神タイガースの球団歌「六甲おろし」を作詞したことでも知られ、大正時代には沖縄を旅し、「琉球諸島風物詩集」を著した。詩碑は59年、沖縄との友好のシンボルとして川崎市民が贈り、当時の琉球大学敷地内(現・首里城公園)に建立。首里城復元に伴い、92年に市内の別の公園に移設され、那覇市民らが尽力して昨年10月、同公園に戻された。 20日に開かれた式典で、川崎市の福田紀彦市長は「川崎市と那覇市のさらなる友好を深めていけることを願っている」とあいさつ。川崎市市民文化大使を務める民謡歌手・伊藤多喜雄さんが惣之助の作詞曲を歌い、花を添えた。 参加した同会の金城宏淳会長(72)は「川崎と沖縄の絆を結んだ惣之助に感謝したい。引き続き沖縄の文化発信に取り組みたい」と話した。
神奈川新聞社