越冬ミツバチ、温暖な房州に(千葉県)
温暖な地で冬を越すミツバチが、続々と北国から房州の地に訪れている。館山市の山間部では29日、青森県の業者が巣箱を運び入れた。 県養蜂協会会長で、受け入れ協力する館山市の「ひふみ養蜂園」の尾形玲子さんによると、県内では北海道、東北の約60業者が約1万箱の巣箱を越冬させる。中でも温暖な南房総エリアは人気が高く、多くの業者が11月から巣箱を持ち込む。 暖かい房州で冬を過ごし、いち早く春を迎えて女王バチにたくさん卵を産ませたり、新しい女王バチを誕生させたりして、ハチを増やすのが越冬の大きな目的だという。 青森県五戸町の養蜂業者「赤坂養蜂場」はこの日、館山市豊房地区などに約320箱を搬入。同養蜂場の3代目、赤坂稜太さん(30)は、「暖かな館山にやって来て、とても元気な様子」と巣箱の中を確認していた。 房州で越冬するのは4月ごろまでで、サクランボ、リンゴなどの開花時期に合わせて、各地の花粉交配を手伝いながら地元へ戻る予定だ。