6年前、大阪・羽曳野市の路上で当時64歳の男性を殺害した罪に問われた男の裁判。直接的証拠がない異例の長期裁判で有罪の判決です。 無職の山本孝被告は2018年、大阪・羽曳野市の路上で当時64歳の平山喬司さんを刃物で刺して殺害した殺人の罪に問われています。 これまでの裁判で山本被告は「私はやっていません」と起訴内容を否認しています。 この裁判は直接的証拠がないため証人16人が出廷するなど長期にわたり、検察側は「犯人が犯行前に被害者を監視していて、それが可能だったのは山本被告だけ」「近隣トラブルから恨みを持っていた」と指摘。 これに対し弁護側は「山本被告を犯人と認定できる立証は検察官によってなされなかった。山本被告は本件犯行とは無関係」として無罪を主張しました。 大阪地裁は27日の判決で「間接事実を総合して推認すると山本被告以外の犯人を想定できない。強い殺意にもとづく犯行で理不尽極まりない」として山本被告に懲役16年を言い渡しました。