『ガンダム』「シャアザクがピンク色なのは絵の具が余っていたから」←真っ赤なウソ! ホントの理由は?
勘違いしがちなガンダム豆知識
先日、シリーズ最新作『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』(読み方:ジークアクス)が発表され、「ガンダム」は令和になったいまでも話題に事欠きません。そんな「ガンダム」シリーズの勘違いしがちなトリビアを紹介します。 【画像】えっ、ホントにピンク色? 勘違いされがちな「シャアザク」の色を見る(3枚) ●MSとMAの違いについて ガンダムに登場する機体の大半は、モビルスーツ(MS)やモビルアーマー(MA)に分類されます。なんとなく「人型で小型なものがMS」、「異形で大型なものがMA」と、大ざっぱに認識されている人も多いかもしれません。 しかし、『Zガンダム』以降の世代になると可変機が数多く登場し、ガンダムの名を冠した「サイコガンダム」がMAだったり、そのサイコガンダムと近しい巨体の「クィン・マンサ」がMSだったりと、見極めが困難になります。 さて、このMSとMAには明確な違いがあるのでしょうか。 ガンダムの公式情報ポータルサイト「GUNDAM.INFO」に掲載されたコラム内に、その答えとなりそうな記述があります。 そのコラムには、MSとMAの違いについて「正確には完全にその違いや区分けとなる指標となるものは存在しない」といった趣旨の記述があり、各作品の世界ごとに区分けに関わる設定は変化するといいます。つまり、明確に区分できないというのが結論のようです。 「ジオング」がMSであり、「バウンドドック」がMAであることに、アレコレ悩んでも仕方がないのかもしれません。 ●「シャアザクのピンク色」にまつわる都市伝説 『機動戦士ガンダム』に登場する「シャア専用ザク」の色は、「シャア・アズナブル」の異名である「赤い彗星」になぞらえて赤色……かと思えば、フィルム上で確認できる色はむしろ「ピンク」のほうが近しいです。 この「シャアザク」の色が赤ではなくピンクである理由について、「塗料の色が余っていたから」とよくウワサされています。 しかし、これは真っ赤なウソ。その理由を当サイトのコラムにて、『ガンダム』制作スタジオである元サンライズの風間洋(河原よしえ)氏が解説しています。 シャア専用ザクがあの色に決まった理由にはいくつか理由があり、まずはひとつは「シャアが着ている服と色が被ることを避けた」からです。もし赤い服を着たシャアが、服と同じ色のMSの前に立っていたとしたら、当時のセル画時代のアニメーションでは、まるで透明人間のように見えていたかもしれません。 もうひとつの理由は、「赤」という色は、白黒に転化した際に黒っぽくなってしまうためです。 初代『ガンダム』放送の1979年当時には、まだ白黒テレビを使っていた家庭があってもおかしくありませんし、何かしらでモノクロのモニターが使われる場合もありました。また白黒印刷ページで作品紹介をされた際に、黒い宇宙の背景に黒っぽいMSでは、何が写っているのかよく分からない、という事態に陥ってしまいます。 主人公のライバル機体として、同じ「赤」の印象を与えつつ、黒い宇宙のなかでもしっかり見える色として、あのピンク色が選ばれたわけです。
マグミクス編集部