バレー・リオ五輪に懸ける思い~木村沙織、迫田さおりら
迫田さおり
4年前のロンドン五輪はバレーの会場に入ったときにトップ(チームや選手)がいて、雰囲気が違っていて、オリンピックという舞台はすごい場所なんだと感じました。 ロンドン(五輪)が終わってからの4年では……少し右肩をダメにしてしまった時期があり、そのおかげで今の自分があると思うので、その部分で得たものがあると思います。それまでは特に何も考えずにひたすら打っていましたが、肩のことを思ってこういうふうに打ちたいというのが明確に出てきて、それにつながるトレーニングを教えていただいた。そうしてきた中で、今までとは違ったバレーが出てきたように思います。 今までは縦打ちでしたが、横というか、しっかり体(をひねる)を使った方が負担もかからない。肩だけじゃなくて肩胛骨や肋骨の動き、助走などについても一つ一つ知ることができて、打った後に痛みにつながらなくなりました。 12人に選ばれて感じたのは責任感、オリンピックでベストを尽くさないといけないという思いです。この4年間、沙織さん(木村)がチームをまとめてきてくれました。沙織さんは本当に素晴らしいキャプテンだと思います。沙織さんがキャプテンで正解でしたし、よかったと思います。 自分のこと以上に周りの選手のことを気にして、自分のことは後回しにしてチームのことを考えてくれています。どの国も沙織さんをマークしてくると思うので、少しでも負担を減らせるようにバックからの攻撃で枚数を増やしたり、コートの中で沙織さんの助けになる言葉をかけられたらと思っています。 (この4年の間に)バレーを辞めようと思ったこともありました。そんなとき一番に家族のことを思って、今までこんなに応援してくれて楽しみにしてくれていた、そういうのがなくなってしまうんだと。それでもう少し頑張れるんだったら続けようと。ありがたいことに、自分が腐っていきそうになるときにいいタイミングで、助けてくれたり支えてくれるスタッフや選手が現れてくれました。周りにいる人たちのおかげと思っています。五輪ではたくさんの人の思いが詰まったボールをしっかり得点につなげたい。自分らしくプレーできたらいいなと思います。