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いま再び注目を集める「社内報」 紙にとどまらない、活用のポイント

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ITmedia ビジネスオンライン

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、多くの企業で導入が進むテレワーク。オフィスから離れて、各自が在宅勤務をすることで浮上しているのがコミュニケーション面での課題だ。日常的に顔を合わせることがなくなったことで、意思疎通が難しくなり、部署を横断したプロジェクトの進行や、部下のマネジメントに頭を悩ませる人も少なくないだろう。 【画像で見る】最近増えている、「紙」ではない社内報の形とは?  そんな中、社内報を活用してコミュニケーションを円滑化している企業がある。人材サービスを展開するエン・ジャパンだ。社内報と聞くと、「紙冊子」のイメージが強いが、同社の社内報は「Web社内報」。もともと紙で発行していた社内報を社内イントラで共有する形へ変更し、その後16年には「ensoku!」と銘打ち、社外にも公開を開始した。  新型コロナの影響でテレワークを導入してからは、情勢を鑑みて運用を停止することも考えたが、「先が読めない、社員が不安感を抱えるこんなときだからこそ社内報が重要なのでは」(広報担当者)という思いから、コンテンツの更新を継続した。  もともと、社内報記事の更新は「社員の誰が、いつ書いてもいい」という方針で運用していた。しかし、「それでも、社内報は広報が1人で書くものというイメージが強い。ただ、広報からの発信だけでは解決できない課題もある」(同前)。「現場の生の声」を社内報として公開することに意義を見いだし、全社がテレワークとなってからは各部署に対して記事の更新を依頼したという。  すると、さまざまな部署の社員が、慣れない在宅勤務を社員がどのようにこなしているかや、リラックス方法、リモートでのランチ会などの紹介記事を続々と公開。顔が見えない同僚の動向を知る場として活用している。同時期は新入社員が入ってくるタイミングでもあり、多岐にわたる部署や先輩社員の紹介ツールとしても役立ったという。

徐々に増えている「紙じゃない」社内報

 エン・ジャパンのように、Web社内報を活用する企業は増えており、ウォンテッドリーが4月に、ビジネスSNS「Wantedly」で有料プラン向け新機能として社内報機能をローンチするなど、注目が集まっている。年に1回、社内報企画を表彰する「社内報アワード」を主催するウィズワークスが発行する「社内報白書2020」によると、調査対象となった約400社のうち、Web社内報を発行している企業は4割を超える。  印刷や配布などに意外と手間がかかることなどから、今回のような不況に直面した際には“不要不急のコスト”として目を付けられることも多かった社内報。しかし、Webやアプリで発行できるようになったこともあり、コミュニケーションの活性化ツールとして見直されるケースも増えてきているという。  ウィズワークスの浪木克文社長は社内報を、単なる「コミュニケーションツール」ではなく、「インターナルコミュニケーションツール」と定義する。  これまでであれば、終身雇用を前提として、社員は企業に尽くし、企業も社員に報いてきた。しかし、終身雇用制度が崩壊しつつあることで、社員が企業に長く勤めるメリットが薄れ、エンゲージメントが下がり、生産性を高く維持することが難しくなってきている。そのため、企業が競争力を維持するためには、コミュニケーションを活発化して、社員が企業や扱う商品、事業を好きになってもらえるような仕組みが重要になってくる。このような仕組みを、「インターナルコミュニケーション」と呼ぶ。  浪木氏は「会社の“ライフイベント”、具体的には社長の交代やM&A、経営危機などに瀕したときはインターナルコミュニケーションの重要性が高まる。特に今回のような新型コロナ危機では、社員は業績や雇用に不安を抱えている。トップからのメッセージや社員同士のパーソナルな情報共有にも、社内報は適している」と話す。

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